2015年4月6日月曜日

「未明」

今日は昼で仕事を終えて私用で久々に県庁近くの九州大学附属病院まで、いつもなら独りなのだが小糠雨降り止まぬ今日は姪が一緒だった。

駐車場へ入るまでの遅めのワイパーの音とラジオを聞き分けながらの待ち時間、お喋りと曲の後にいつものジングルが流れて放送内容はお天気コーナーへ、DJではないアナウンサーなのであろう、発音が明瞭で滑舌の良い女性が北部九州の明日にかけての予報を淡々と伝えていました。

「北寄りの風やや強く、未明、所により雨が降るでしょう」・・・、それを聞いて姪が溜息ひとつ「また傘を持って行かないと」と言う、そんな時刻にどこへ行くのかと訊けば明日は仕事だからと答える。

昼間の会社で働いているのにどうしてそんな幽霊が出そうな時刻に出掛けるのかと訊き直せば・・・、「『未明』って夜のことだったの?」。

姪は「未明」をいつなのかははっきりしない時間帯のことだと思っていたらしい、だから「未明に雨が降る」は「朝なのか昼なのか夕方なのか、何時頃だとはわからないけどとにかく雨が降る」のだと。

「未明」は午前0時~3時ぐらいの、夜が明ける前の深夜帯のことを指す、・・・まあ、確かに解り難い言葉かもしれない。

数年前から「午前3時頃まで」を「未明」と言うようになった、時間帯については他にはどんな表現を使っているかといえば「夜遅く」や「明け方」は確かに使っている、「昼過ぎ」もそうだが「夕方過ぎ」は無かろう、きっと「夜の始め頃」が使われるに違いない。

もっと幅を持たせて「一日中」は使うだろうか、いや「終日」のほうがしっくりくる、「一晩中」も使わないだろう。

さらに幅を持たせて「数日間」は・・・いや、これはないな。

逆に「宵の内」を「夜のはじめ頃」と言うようにもなった、表現から風情が褪せてしまったけれど分かりやすさ優先という点で納得。

考えるとなにかとややこしいが、微妙な時間帯を表現できるのは間違いない、聞く側がそれらの言葉と時間帯を正しく知っていないと伝わらないけれど。