2013年9月14日土曜日

ウヴァ

仕事の帰りは頼まれものの80年代の古いパソコン雑誌を数冊持って友人宅へ、あちこちセロテープで補修済みのそれを見て一言「痛々しい」と言う、・・・しかも笑う。

一部ページがかすれて読みにくいのでその場で説明、ちゃんと理解してもらえた上に「これ以上ボロボロにはしない」と言ってくれたので安心した。

「これ以上ボロボロにはならない」が本当のところだったりして(笑)。

その後しばらく雑談、目の前にはミルク入りの紅茶、その友人が淹れてくれたもの、紅茶にはかなりの知識と拘りがある人なのだ。

紅茶を入れる器具すら珍しいこちらには全ての手順が面白い、漂う濃密な香りで頭がスッキリする、良い香りだ。

紅茶と言えばスーパーで買うティーバッグか、ペットボトルに入ったものしか口にしたことがない、友人のはもっと別なものに仕上がっていて大変美味しかった、その茶葉は「ウヴァ」という名でセイロン産のものらしい、正直なところ初めて聞いた茶葉の名前。

紅茶にも旬があるらしい、本当に奥が深い、余談だが私は紅茶と緑茶の茶葉は同じで発酵させるか否かでどちらかに分かれるのだと知ったのは成人してからのことだった。

どこで売っているのかと訊けば紅茶専門店だとか、福岡にもそういう店があったのか・・・と、思い出したのは福岡大丸の上の紅茶専門店、何の店だろうと覗きこんで紅茶専門店だとオープン間もない頃に知ったのである、きっと他にもあるのだろうけど。

ついでに紅茶でゆで卵を煮ることもあると教えてくれました、美味しいのかと訊けば模様を付けるだけらしい、ゆで卵を軽く叩いて殻にヒビを入れ、それを紅茶の中に落として一度煮立てて火を止め、そのまま冷めるまで置くだけ。

出来上がりはマーブル模様、・・・うん、確かにそうなるでしょう、料理に添えれば見栄えが良くなるらしいのですが実物を見たことはまだない。

実際に見てみたい、試してみようか。

「今度別の紅茶を淹れてあげよう」と自信たっぷりに言ってくれた、この人が淹れてくれるのなら美味しいだろうと思う、是非お願いしたい。

2013年9月1日日曜日

「9月には帰らない」

いよいよ9月、暑さは相変わらずだが気分的に日差しも色温度が低くなって赤みを帯びたような気になってくる。

カレンダーに合わせたわけではないけれど「9月には帰らない」という曲をCDで久々に聴いた、松任谷由実の隠れた名曲だと思う、歌詞の解釈も人によって違ってきそうで面白い、「潮騒」を「しおざい」と読むのも個人的にはとても気に入っている。

そう、ユーミンこと松任谷由実、私は熱心なファンというわけではないがこの人の曲で知っているものはかなりあります、ほとんどはラジオからだったが荒井時代からのものをよく耳にしていたものだ。

私が最初に買った邦楽アルバムが井上陽水の「氷の世界」、次がりりィの「タエコ」、そして3枚目が松任谷由実の「OLIVE」。

先の2枚と同じように月々の小遣いから貯めて買ったその中の「冷たい雨」が特に好きで、悲しい歌詞なのに暗くないポップな曲に仕上げて歌っているのが新鮮で、何度も繰り返し聞いたのを思い出す。

松任谷由実の曲で1番好きなものは? ・・・と誰かに訊いて「霧雨で見えない」というタイトルを答えた人はまだいない、私はアルバム「ダイヤモンドダストが消えぬまに」の最後に収録されているそれが松任谷由実の楽曲の中では1番好き。

確かずっと昔に三菱自動車のCMに使われていたような記憶がある、シタール風の楽器(シタールそのものなのか?)の音が印象的な間奏部分も好き、興味と試聴の機会があれば是非どうぞ。

ところで、いろんな点で松任谷由実と中島みゆきを比べる人がいる、ネット上でもリアルでも。

この両者は向きや主張の土俵が違うので曲そのもので比べるのはあまり意味がないように思うのだが、活動歴が長く成功したシンガーソングライター同士として比べるのであればまあ理解できる。

曲そのもので松任谷由実と比べるのであれば、その中の主人公像がいろんな点で重なり、アピール層も被る竹内まりやのほうが個人的にはしっくり来るのだけれど。