2015年4月11日土曜日
タフな感じが良いところ
仕事帰りに立ち寄ったレンタルショップで借りたDVDを夕食のあとで観た、「エネミー・オブ・アメリカ」という公開から数えて10年以上は経つアメリカ映画、たしか公開当時「そのうち観に行こう」とのんびり構えているうちに気がつけば終わっていたという映画。
今回書くのは映画の感想ではなく出演者のジーン・ハックマンについて。
今日観た「エネミー・オブ・アメリカ」には元国家安全保障局技官のブリルという役で出演しているが、愛想の悪い感じが妙にぴったりで適役だった。
この俳優さんを最初に見たのは「スケアクロウ」というアル・パチーノと共演の映画をテレビで、淀川長治さん解説の日曜洋画劇場だった。
偶然ながら翌週はまたもやテレビで「フレンチ・コネクション」、荻昌弘さん解説の月曜ロードショー、最初のうちは同じ人だとは気が付かず、どことなく似ているな・・・と思っていたら番組の終りに出演者と吹き替え声優の紹介のところで同一人物だと知った次第。
2週続けてカッコいいなと思ったのが始まりで、今に至るまで映像の中に登場すれば主役と同じくらい注目してしまう始末。
特にアクションが凄いとか美形というわけではない、気の強そうな眉ときりっとした目、口達者そうで言い合いで簡単に負けそうになく、頑とした強さが滲み出ていて顔を真っ赤にして怒鳴りはしても、そのくせどこか優しそうな雰囲気漂うところに惹かれるのだ。
眉も目尻も垂れたおっとり優しそうな人も良いけれど、こんな塩分高めの梅干しのような人と一緒に酒でも飲みに行ける仲になれたら楽しいだろうな・・・と思う。
「ミシシッピー・バーニング」、「許されざる者」、「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」など歳を重ねて皺は増えていったが、あの目元の印象や張りと切れのある口調は変わることはなかった。
とうに俳優業からは引退したということなので新作でお目にかかることはもうないのが残念。
今はどうお過ごしだろうか、元気でおいでだろうか。