2015年5月13日水曜日

120円は安い


日が暮れてから普段ならあまり立ち寄らぬスーパーへ、その近くのディスカウントストアに行ったついでの寄り道だった。

時間的に混雑のピークは過ぎていたようで店内は比較的ゆったりとしていた、あれやこれやたくさん買う予定はないのでカートではなくカゴを提げてゆっくりと奥へ。

最初に野菜コーナーを歩いてみる、やはり高い、キャベツなど1玉で300円ほどである(!)、総じてどれも高いのは日照不足が原因らしい、私が住む生活圏では天候不順を感じないので「日照不足」と聞いてもピンとこない、産地は日本各地に広いのをあらためて知る。

野菜では玉ねぎだけを買った、干し玉ねぎ(普通の玉ねぎ)を探したがまだ新玉ねぎしかなかった、干したのは日持ちがするし水っぽくならないので料理に使いやすいからである、なので新玉ねぎを買ったら常温にではなく外皮を剥いて冷蔵庫で保存している。

鮮魚コーナーの端に見付けたのは1パックで120円の生メカブ、時間切れ間近の値引き品ではない、今日の売り値そのものが120円なのである、普段は250円〜300円ほどなので半額以下、あまりに安いのでもしや韓国産かと思えば「福岡県産」との表示があったのでもちろんカゴへ。

なぜこんなに安いのだろうと考えてみたのだが、メカブの旬は3月から4月で、5月の今頃だと出回るのもいよいよ終わり頃で食味がやや落ちているからではなかろうか。

なのでサッとお湯にくぐらせてしゃぶしゃぶ風で食べるよりも三杯酢(酢と醤油と味醂を同比率で合わせたもの)で食べたほうが食味をカバーできて良いと判断。

他に買ったものは厚揚げとピルクル1リットルだけ、他は冷蔵庫の中にあるものを使えば夕食のおかずにはもう充分、そのスーパーでの買い物は合計で税込み437円なり、自炊派の食材買いはまことに安上がりである。

部屋に戻ればさっそくのメカブ、茎の近くの砂などを洗い流して、サッと湯通しで画像の通り濃い茶色がパッと鮮やかな緑に変わるのはいつものことながら手品のようで楽しい、硬い茎は薄く切ってごま油と醤油で炒めてきんぴら風に調理、胞子葉はひたすら包丁で細かく刻むのみ。

途中・・・摘み食いでやや量を減らしたものの、1人で食べるには多過ぎるほど、いえ、食べてしまいましたが。

思ったより味があって美味なり、個人的にはメカブには三杯酢と少量の柚子胡椒がベストマッチだと思っている、人によっては甘味の無い二杯酢(酢と薄口醤油を同比率で合わせたもの)が好みだという人もいる、今夜は健康を案じての献立というわけではないけれど脂質を抑えた夕食でお腹いっぱい。

旬を過ぎたとはいえ、こんなにたくさんの新鮮なメカブがたったの120円だとは。

メカブでよく言われる食物繊維やフコイダンについての健康作用等については詳しくないので解らないが純粋に食材として海藻類(海草も)は好物で、日持ちしないものながら明日食べるにはまだ大丈夫なはずなので、あともう1パック買っておけば良かったなと今頃思っていたりする。

しばらくはまだ店頭に並ぶかもしれないが、旬を迎えた美味しいものが出回るのはまた来年の春、磯の香りが苦手でなければきっと美味しく食べてもらえるのではなかろうか。

まだ食べたことが無いかたは手軽な味付きパック品もいろいろあるようなので試してみてはいかがだろうか。>皆様