2017年7月3日月曜日

見慣れぬ車両と汗臭い君

私は午後6時前にJR箱崎駅の1番ホームにいた、新宮中央まで行かねばならぬ私用をこなすためだった、次の列車は午後6時4分、まだもう少し時間があるので退屈していると2番ホームに見慣れぬ車両が停まっているのを見つけた。

なんだろう、これは・・・。


見たこともない面構え、頑丈そうで窓が少ない、上だ下だと観察していると「電気検測試験車」と書かれているのを見つけた、んん、よく分からぬが大切なメンテナンスをする車両なのだろうか。

下には「クモヤ443-2」とも書かれている、鉄道ファンには一瞬で解明できそうな表記なのだろうけれど、私には何が何やら。

そうだ、私の父もこういったものはよく知っていたはずだ、父は貨車区で働く国鉄職員だったのだ。

とにかく時計を1枚と見慣れぬ車両を3枚パチリ。

私が乗るべき小倉行き普通列車が到着したので乗り込んだ、乗客はぎっしりでかろうじて乗り込んだ私の後からさらに数人が乗って来た、私はぎゅっと押し込まれたまま次の停車駅の千早駅へ。

私のすぐ右斜め前にいるずんぐりしたスーツの男性は両手でつり革につかまっていた、痴漢に間違われぬように用心しているのだろうか、そんな気はなくとも疑われて騒がれでもしたら世間はなぜか証拠はなくとも女性のほうを味方するので用心しているのかもしれない、それはともかくずんぐり君は汗臭いのだ、襟など汗でびっしょりでスーツの下はもっとだろう、後頭部の短い髪から汗で光る地肌が見えていた、顔は横顔でしか分からぬが私には嫌なタイプではないので汗臭くともそう気にはならないが、そのまた隣の女性はあからさまに嫌そうな顔をしていた、「臭いわよ!」と目が言っているのだ。

そんな女性が満員電車から開放されたのは香椎駅、周囲に隙間ができたずんぐり君は両手をおろしてドアにもたれて体をこちら向きにした、今度は正面から顔が見えた、横顔通りの可愛い人だった。

ずんぐり君は福工大前駅で降り、向かいのホームに停車中の快速電車に乗り換えて行ってしまった。

私はというとその次の新宮中央駅で降り、IKEAの横を通って立ち並ぶマンションの1室へ、なんと最近そこへ引っ越した友人がいるのだ、つまりは引っ越し祝いなのだ、手渡すものを手渡して、少し話をしたところで周りの店に寄って帰ろうかと思っていたら豆を挽いてコーヒーを淹れてくれた、ケーキも買って用意していたらしくごちそうになった。

帰りの電車は乗客も少なく余裕で座れた、台風接近の影響かやや風が強いのだが生暖かいばかりで少しも涼しくなかった、帰宅後は汗びっしょりだったのですぐさまシャワーでさっぱりした、汗びっしょりといえばずんぐり君だ、あの人も暑さで疲れただろう。

明日は秋の韋駄天台風のように脚の速い台風3号が九州を駆け抜けて行く、勢力が弱いのは幸いなことだが進路に当たる地域のかたは油断なさらぬように。