2017年5月19日金曜日

髭についての言い分

早い時間に友人と2人で飲みに行った、いや、飲みもだが食いも目当てなので飲み食いか、場所は川端近くの居酒屋である。

まだ西の空がぼんやりと明るい早い時刻だったので客は少ないだろうと思っていたがカウンター席しか残っていないという盛況ぶり。

そうか、今日は金曜なのだ。

そこに並んで座って何皿かを注文した、飲み物は私がハイボールで友人はビール。

背後のテーブル席から面白い話が聞こえてくる、髭だ、髭についてなのだ、4人組の中年の席と5人の若い人の席とで話をしていたのだ、同じグループなのかどうかは分からない。

「若いのに髭か、大人ごっこの子供みたいだ」とからかわれている若い男は見た目で20代半ばか、精悍な感じもするが確かに若い、それほど濃くない口ひげを生やしていた。

「そうですか? まあでもファッションですから、俺ももうちょっと年取って白髪混じりになるとシブくていいかもですねー」という言い分をニコニコとして聞く中年男は40代後半か、もしかしたら50代といったところ、同じく口ひげを生やしているがもっさりと濃くて白髪混じりなのだ。

「大人ごっこだ」vs「おっちゃん髭だ」とやりあってはいるがケンカではない、お互いの席にいる女性も笑いながらで嫌な感じはしない、髭の話以外に仕事の話などもしていて中年男は若い男の職場の悩みを聞いていた。

とにかく、その2人は髭を生やすのが好なのだ、それが仕事に差し支えるのでなければ若かろうと老けていようと自由にすれば良いのだと思う、今日の中年男は明らかにからかっているだけで若い人の髭を嫌っているわけではなさそうだが、中には「生意気だ」と本気で攻撃して剃ってしまえと言う年上もいたりする。

まあ、職場の就業規則の変更などで髭が不可になりでもしたら嫌でも従わなければならないが(2011年1月17日のブログ)。

年代と髭については髭がステータスなのか、ファッションなのかの受け取り方にもよるのだろう、それに加えて似合っているか否か等々。

私は髭の男も好きである、男の好みが太め丸顔な同年代なので髭の魅力も必然的に中年男の髭に感じるが、だからと言って若い人の髭をとやかく言う気など全くないし、そんな権利など無い。

毎日剃るのも面倒で、生やして形を整えるのも結構手がかかる、薄かったり濃かったりの違いはあるがどうしてこんなものが顔に生えてくるのだろうと思うこともある。

その反面、そんな手間のかかる髭を自身の魅力の内のひとつに転化できている人はおしゃれ上手だなと思う。

そんな私も髭とは無縁ではない、ツルツルに剃っている時期もあれば口ひげを生やしていることもある、まあ、周りの反応は賛否両論ではあるが。

スタイルの種類と拘り、整える専用のグッズ等、はては各々の思い出まで、髭は意外と奥が深いのである。