2015年11月1日日曜日

無味無臭のお菓子

宵の内に転寝をした、1時間は眠ったような気がしたが目が覚めて時刻を確認するとほんの10分ほどに過ぎなかった。

その時、夢を見ていたのだが前半・・・どころではなくほとんど忘れて消えてしまった、覚えているのは「ああ、これは夢なのだ」と思い始めたところからである。

誰かから土産でお菓子を貰ったのだが、誰からなのかは消えてしまった部分に入っていたのか全く分からない、とにかく箱を開けると2種類入っていた、ひとつは「粟おこし」だった、1つずつ小分けされていて袋を破って指でつまむとお馴染みのザラリとした感じでほんのり甘く香ばしくて美味しかった。

もうひとつは・・・なんだろう、同じく小分けされている餅のようだった、抹茶でも使ったような緑色がかった色でカマンベールチーズの断面のような艶のある生麩のような食べ物、袋を破ってつまんでみると求肥そのものだった、香りは・・・全くしない、味はどうだろうと口に放り込んでみると食感はまさしく求肥なのだが、味がしない、香りもしないのでもちもちとした食感だけだった。

気のせいかなんとなく甘味だけは感じたのかもしれない。

なんだこのお菓子は・・・、「変な夢だ」と思ったところでスーッと目が覚めた。

体験に基づいた記憶は正直である、粟おこしだと指に伝わる表面の感じから香ばしさ、歯ざわり、甘味と美味しさをきれいに夢の中で再現できるというのに、未知の求肥状のお菓子の味は記憶の引き出し元が無いので無味無臭なのだ。

きっと、なんとなく感じたかもしれない甘味は「たぶん甘いのだろう」と思ったせいか、「たぶん甘いはずだ」と推測したのか、よくわからない。

あれは誰からもらったどこの土産なのだろう? 食したことがないのだから実際に貰った菓子ではないとしても、私にくれた人が誰なのかはちょっと気になるところではある。