2015年11月27日金曜日

苦行の忘年会

午前中に食材卸の業者さんがやってきた、いつもの人で注文の品を間違えず遅れることもなくきっちりと届けてくれる、今日は新商品だという九州産に拘った香辛料をサンプルで持ってきてくれた。

次回は来月の4日に来ると言う、いつも少し雑談するのだが今日の業者さんは嫌そうな顔でその4日の夕方から忘年会があるのだとこぼす、出席が憂鬱でしかたがないと言う。

数年前までは忙しい師走に忘年会など論外という雰囲気だったので行われなかったのだが、営業所の所長が新しくなって方針も一転、社員同士の親睦を図るためにパートさんなども含めた50人ほどの規模で忘年会が開かれるようになったのだそうだ。

営業さんは時間と金が勿体無い上に、普段ろくに顔を合わせることもないような他の社員との親睦など一席の飲み会で図れるわけがないと言う、タバコは臭いし、カラオケやビンゴゲームを強要されるのも困るとか。

なるほど、よくわかる、それは私もサラリーマン時代は同じだった、そう安くない会費で好みに合わぬ料理が出てくるのはまだしも、カラオケと野球拳にはゾッとした、私の場合は「酒で疲れたからそっちで好きにやってくれ」と突っぱねたのだが。

だが現実にそうできない人のほうが多い、強権的な上司がいるとなおさらそうであろう、そこで何か口実を考えて忘年会を欠席・・・と思ってみてもそう簡単ではなさそうである。

これが気の置けぬ仲間同士であれば風邪気味で多少熱があっても行きたくなるのだけれど。

昔よりも今は忘年会という会社の行事としての飲み会は減っているのだと聞いた、「昔の所長に戻ってくれないかなぁ」と業者さんはなおもこぼす、二次会に引っ張られるのも怖いらしい、1日限りの苦行だと思って耐えるしかなさそうである。