2015年10月26日月曜日

「にこちゃん!」

午後に以前は仕事場近くにあったが今は地下鉄で2駅ほど離れた場所に移動した乾物屋へ行った、仕事用で使うかつお節や干しアゴ(トビウオの干物)の内容を近日中に変えるので諸々の相談あってのことだった。

顔馴染みのパートのおばちゃんたちが懐かしいので裏の工場に行くと最年長の人が盆前で辞めてしまったらしく新人さんが入っていた、男だった、歳は四十路半ばで大男ではないが力がありそうな感じだ、仏頂面で愛想が悪い、挨拶をするとチラッとこちらを見て軽く頭を下げた、他のおばちゃんたちが後ろでからかっても貝のように口を閉じたままでニコリともしない、ただひたすら機械でかつお節を削っていた。

時刻は午後3時過ぎ、おばちゃんたちのおやつの時間になった、小さなテーブルに近くのスーパーで買ってきたいろんな種類の一口まんじゅうの詰め合わせとお茶で休憩を始めた、社長もやってきて席に着いた、おばちゃんが新人さんに声を掛ける、「にこちゃん! お茶入ったよ!」。

「にこちゃん!」。

見た目とのギャップの大きさに噴き出しそうになった、「この人仕事終わったら凄くニコニコになるのよ」と教えてくれた、ほう、そうなのか、なので「にこちゃん」なのだろうか。

私の友人宅の猫の名は「せつこ」と言う、実家町内の業務用品の卸問屋で働く社員さんの中には「ペキ」と呼ばれる人がいる、どちらも名の由来はわからない。

いつの間にか付けられる呼び名には笑えるものがある、私の呼び名は子供の頃から一貫したもので他所と比べて面白みも何もないのが味気ないが。

やはり実家町内のことなのだがA宅のご主人はB宅のご主人を「パン」と呼ぶ、呼ぶとは言っても目の前に居る時は苗字で呼ぶのだが、本人がいないと「パンが・・・」と言う、なぜ「パン」なのだろうと思ったらチンパンジーに似ているから「パン君」から取ったらしい、A宅のご主人は愛称だと言うけれど本人の前では言わないので愛称ではなかろう。

まあ、諍いのタネにならなければそれ良い(笑)。

ところで、乾物屋のおやつの時間に供されたお菓子は先々週買ったものを忘れて放置していたものらしい、1つ貰って食べた後で気が付いたのだが賞味期限を12日過ぎていた、一瞬ぎょっとしたが腹は大丈夫だ、未開封で脱酸素剤も入っていたし、うん、問題無しである。