九州の醤油は甘いと書いたことがある、単身赴任で福岡に約2年半住んでいた人が故郷へ戻るときに刺身醤油を買って行った件だった(2015年3月27日のブログ)。
九州に生まれ育った私としては日頃の味付けで使う醤油も関東や東北と比べて甘いものを使っている、色が濃くて甘みとコクのある醤油は九州の味なのだ。
そんな中でも私が使っているものは特別甘いの、製造元は福岡県古賀市にあるニビシ、その名も「あまかっちゃん」、商品名から甘いのだ。
「うまかっちゃん」というものあるがこちらはハウス食品のインスタントラーメン。
塩気の立った醤油が常の地域から来た人に味見でもさせたら「砂糖醤油ですか?」と訊かれそうな気がする、そこまで甘くはないが明らかに甘みの強い醤油だ、だが、これを煮物や冷奴、漬物、そして卵かけご飯に使うと抜群に旨い。
普通の1リットル入りの醤油と比べて高いわけでもない、私の知っている限りの店頭価格では最も高いのが375円で、最も安いのが278円なのだ、ただ、取り扱っていない店もある、それほどメジャーな商品ではないのだろう、とはいえ期間限定の企画商品というわけでもなさそう。
ニビシといえば香りの記憶でJR古賀駅がすぐに思い浮かぶ、その工場は駅のすぐ裏にあり、そこで電車が停車しドアが開くともろみのいい香りが漂ってくる時があるのだ、風向きなどで全く匂わない時もあれば、お腹が減るほど匂う時もあった。
まあ、私が10代の頃の、JRではなく国鉄時代の古い記憶なのだが漂ういい匂いはたぶん今でも変わらないと思う。
そんな古くから慣れ親しんだニビシの味は福岡県民ならお馴染みのものだ、そこから販売されている甘い醤油、九州の味が懐かしいと思う今は遠く離れた地に住む人などにも喜ばれるのではと思う、今は便利な通販があるので入手は容易い、ただし、こちらのスーパーで買うような価格ではないかもしれないが。
先にも少し書いたが卵との相性はとても良い、玉子焼きならば砂糖抜きで塩味にしたものとこの醤油との組み合わせが旨い、卵かけならそのままで、目玉焼きには七味との組み合わせもいいものだ、漬物ならば高菜との相性がとても良い。
・・・などと書いていると腹が減ってくる、晩メシがまだなのだ、こういうブログ内容はメシを食った後で書かないと食べたいものが脳内に溢れてうまく書けなくなってしまう、困ったものだ。
実は今日、冒頭で書いた福岡に住んでいた人へこの醤油も含んだあれこれを箱にまとめてお歳暮として贈ったのだ、九州の味を懐かしんでくれるだろうか。