2017年12月13日水曜日

なぜに「あなたへのおすすめ」

晴れてはいたが寒い上に買い求めなくてはならない物も無いので休日の今日は部屋の掃除をした後でのんびりと動画を楽しんだ、Netflixで映画を1本観てYoutubeで新着の猫動画を探そうとしたところ「あなたへのおすすめ」として沢田研二の動画が並んでいた。

最近のライブや昔のテレビ映像ではない、昔と今の姿があまりにも違うという下世話なゴシップものだった。

なんだこれは、誰でも69歳ともなれば見た目が変化するのは当たり前である、変化しないほうがおかしい、私はずっと昔に曲が好きでコンサートにも行ったが最近の老いに伴う容貌の変化など興味はないぞ、なぜこんなものをおすすめ欄に登場させるのだろう、選び出すアルゴリズムはどうなっているのだと不思議に思うひとときだった。

そう、私は見なかった、熱烈なファンというわけではないが私にとっての沢田研二は全盛時代の記憶のままで良いのだ。

私がコンサートに行ったのは1回きりである、働き始めてようやく遊びにも金を回せるようになった20歳のことだった、人気もピークから既に衰退期に移ってはいたが、「時の過ぎゆくままに」や「勝手にしやがれ」などのヒット曲が好きでチケットを買ったのだ。

その時の半券は捨てずに持っていたはずなので探したところ、・・・あった、他のコンサートのものと一緒にスクラップブックの中に残っていた。

場所は福岡市民会館、チケットは3,800円、この3,800円というのが時代を感じさせる。

「沢田研二の曲で知っているものは?」と訊かれたらズラリと古いものばかりを挙げるだろう、発売シングルなどはそれなりにあったはずだがこのコンサートのあたりを境にそれ以後のものについて私は知らないのである。

ピンポイントで曲を好きだったファンと、アーティストとしての全てを好きなファンとの違いだろうと思う、私は前者なのだ。

もし、また「あなたへのおすすめ」に似たようなものが登場しても私は見ない、それがどのアーティストの話であろうと見ない、昔と今を比べてその変わりようを話題にし面白がったりするのは嫌なものだと思う。