晩メシも終わった頃を見計らって友人宅へ行った、夏の手土産と言えばスイカ、そう、私は夏と言えばスイカで、自宅だろうと手土産だろうとスイカなのだ。
特に用があったわけではない、仕事場で安く仕入れた若松産のスイカが美味しかったからである。
事前に連絡を入れておいたので友人は冷たいものを用意してくれていた、ありがやた、スイカを渡すと大きくて丸ごとだと冷蔵庫に入らないからと2つ割りにして入れていた。
そうそう、割ったスイカを冷蔵庫に入れる時は切った断面からラップを掛けてラップの端を下の皮の部分で重ねるよりも、逆に下の皮の部分をラップの中心点として片側をグルリと断面をカバーするほど掛けて、もう片側も反対側から同じようにし断面上でラップの端が重なるようにすると汁が庫内に滴らずに済むのでおすすめである。
できれば2度、2度目は先ほど掛けたラップとは直角に交わるようにスイカを90度回転させるとよい、念の為にそうやってラップを掛けたスイカは皿の上に置いたまま冷蔵庫に入れると汁が滴る心配は一層減る。
閑話休題。
友人は晩メシを終えていたが、飼っている猫がメシの真っ最中だった、カリカリと旨そうな音が聞こえていた、どんなものを食っているのかと覗いてみると茶色の餌だった、猫に必要な栄養素はそれで充分なのだという、便利だなと思う、そんなカリカリと水があれば生きていけるのだ。
アルミ蒸着の袋には控えめな猫のイラストと渋い配色のデザインとロゴ、猫の餌というよりはレギュラーコーヒーの袋のようだ、内容量は1.5kgで驚いたのは価格だ、私はてっきり500円くらいかと思ったのだが、イギリス製で、定期購入の割り引きを使っても3,500円ほど(!)だというではないか。
・・・高っっっっ! 手土産で持って行ったスイカが7個買えるぞっ!
私が子供頃は猫の餌といえばご飯にかつお節をパラパラとかけて少し水を足して柔らかくしたものや、出汁をとった後の煮干しや味噌汁の残りにご飯を混ぜたもの、つまりは残り物だったのだ、わざわざ餌を買うという発想や習慣もなければ商品そのものもなかったような気がする、まあ、その分栄養状態は良くなくて寿命も短かったのかもしれないが。
いや、それでも10年以上生きていた猫は珍しくなかったような記憶もある。
その餌はイギリス製か、友人によるとフランス製もあるらしい、国産でもいろいろあるだろうと言えば品質の点で及ばないらしい、ほほう。
「その猫は私よりもいいもの食ってる」と言うと笑われた、半分は冗談だが、半分は本気だ、なにせ冷凍庫から引っ張り出した残り物を温めて晩メシのおかずにすることなどザラなのだ、その時のおかずを思い出して原価を計算してみると・・・わあ、無駄が出ないよう食材をきっちり使い切ってしまうせいでとても安上がりなのだ。
それにしてもその猫の餌は1.5kgで3,500円か、高いなあ。