2016年3月1日火曜日

5mmを要求する客

午後の休憩時間に近くの100円ショップまで散歩がてらの買い物、仕事場から持ち帰る汚れものや残り物の野菜などを持ち帰る際によく使う20Lサイズのビニール袋が残り少なくなっているのだ、近所のスーパーでも売っているが100円ショップのほうが20円ほど安い。

お目当てのビニール袋を2つ手にレジの列へ並ぶ、そこへ痩せた小柄な中年の女性が横からレジへ霧吹きを持ってやって来た、割り込みかと思ったら商品へのクレームだった。

ほら、ね、見えるでしょ? ここ、アタシの手には大きいのよ、だから、こう、このあたりをもっと小さくしないと買わないわよ、こんな商品作ってると店潰れちゃうわよ、ほら、握ると大きいでしょ? だからあと5mm小さくしてよ!

その女性は霧吹きのサイズが自分の手にはやや大きいので扱いにくいらしい、売り場の客が振り返るほど大きな声でのクレームだった。

隣のレジの若い女性が呆れた顔で中年客の顔を見ている、言葉には出さないが「バカじゃないの?」とテレパシーで言ったのが私には聞こえた(笑)。

レジの女性は「はあ・・・」と霧吹きを受け取ったがどう対応してよいのかわからないので別の男性社員を呼んだ。

中年客と男性社員はレジから少し離れたところで「もっと他のタイプもあります」とミニボトルタイプのものを勧めたりしていたが中年客は気に入らないようで店から出て行った。

いろんな客がいるものだと思いつつ精算を済ませ、店の出口付近に置いてあった売り物の造花をリアルだなと手にとって眺めることしばし、地下道を通って別のビルの下へ移動したところのジェラートショップに先ほどの中年客がいてカウンターの若い女性に、

なんだか小さくなってない?

と言うのが聞こえた、なんだ、今度はジェラートの大きさか? それともコーンの大きさなのか? この中年客は舌足らずな感じでとにかく声が大きいのだ、まさかまた5mmを要求しているのではないのか、そう思うと可笑しくなった、私はそのまま通り過ぎたので後はどうなったのかは知らない。

たかが5mm、されど5mmなのか? 今日のケースは私について言うならそんな大袈裟なものではない、どうでもよい程度なのだ。