そのショップでは女王アリも販売していたが、W氏には「地元のアリを飼う」というこだわりがあるということなので購入はせずに自力で捕獲しようと頑張っている、今月に入ってからは晴れた休日ともなると捕獲用のプラスチックケースとミニスコップを手に女王アリを自分で探しまわっているそうだ。
W氏が狙うのはクロオオアリ、どこにでもいる大型のアリで飼育には最適らしい、私はアリを飼ったことはないが真冬以外に足元をウロウロしているクロオオアリはしょっちゅう目にしている、公園のベンチに腰掛けていると脚を伝って登ってきたりもする、本当にどこででも見掛けるアリだ。
ところが、私は地面を掘り返して女王アリを捕まえたことがない、もちろんW氏もそうだ、なので勝手が分からない、今日は西区の某公園でクロオオアリの働きアリを追跡し巣穴を見付けたので掘り返していると「何をしているのですか？」と2人連れの女性に声を掛けられたという、怪訝そうな顔で。
確かに中年男が公園で地面を掘り返しているのは怪しいし、実は公園ではやってはいけない行為なのだ、なのでW氏には公園での捕獲は止めて道端や掘り返しやすい海辺に近い砂地を勧めた。
ちなみにクロオオアリの女王アリをショップで買うと約6,000円ほどするらしい、意外と高いことに驚いた。
アリの飼育か、夏の暑さも冬の寒さも対策をしてあげないとすぐに死んでしまいそうではないか、女王アリが快適に暮らせない環境ではコロニーも育たないだろう、犬や猫を飼うのとは違う難しさがあると思う。
なにより餌はどうするのだろう、年中砂糖水というわけにもいかないだろうし、アリは飼いたくても虫嫌いだというややこしいW氏は生き餌を確保できるのだろうか、たとえコオロギ1匹を手掴みにするのさえ難儀しそうな気がする。
うまくコロニー形成されて大きくなったら見においでと言ってくれた、飼育ケースは側面がガラスになっているので外から巣の中の様子がはっきりと見えるのだ、私も興味があるので是非見てみたい。
W氏が影響を受けたというYoutubeの動画を教えてもらった、折角なのでここでもご紹介しよう。
W氏は私にも興味はあるかとアリの飼育について訊いてきた、温度管理と生き餌の確保が難しそうなので手は出さないことにする、虫は好きでアリの生態は面白そうではあるのだけれど。
