2017年4月27日木曜日

一期一会

こういったことは多いのだろうなと思う出来事が友人に起きてしまった。

今日は友人にとってアプリで親しくやりとりをしている人と初デートの日だったのだ、顔も体もアプリのプロフィール画像を見ているのでよく知っていて、友人が言うには相手は角ばった顔に髭、脂の乗った骨太な体は頑丈そうで好みにぴったり、いわゆる熊系だ。

待ち合わせの時間になっても相手が来ないのでメッセージを送ると15分ほど遅れますという返信、そのまま待っていたが30分経っても来ないので再度メッセージを送ろうとしたところ相手はアプリ上から消えていたという。

退会したのか、ブロックされたのか。

どういうことなのか全く理解できず帰宅した友人はこの件について3つの可能性を考えたそうだ、1つ目は待ち合わせの相手は近くに来ていたがリアルな自分を見て嫌になってブロックし帰ってしまったというもの、2つ目は約束の場所に来る前に会う気が失せてブロックしたというもの、3つ目は最初から会う気など無く、プロフィール画像もどこからか盗用したものを使ったなりすましではなかったかというもの。

んん、どうだろう、いずれにせよ約束しておきながら会えなかったので残念というしかないのだが。

友人は1番目と2番目ならまだ諦めもつくが3番目は許せないという、その気持ちはよく分かる、最初から他人になりすまして人を騙すというのは腹が立つ、私だったら烈火のごとく憤るだろう。

SNSにしろアプリにしろ、今は指先ひとつで容易にどこかの誰かさんと出会うことができてしまう、その気軽さは毎月1回の発売日にゲイ雑誌を買い、文通欄で良さそうな人を探して編集部経由で手紙を送っていた時代とは比べるまでもない、だが、どうだろう、逆に縁のようなものは軽く薄くなっていないだろうか。

いわゆるドタキャンを食らった友人はさぞ残念だろうと思う。

果たせぬ嘘の約束や一方的な破棄は相手を落胆させるし、なによりそういう行いは後々自分の心も重くさせはしまいか、一期一会は大切に。