2016年1月17日にBSプレミアム(NHK-BS)で放送された録画済みの「中島みゆき名曲集 ~豪華トリビュートライブ&貴重映像~」をやっと今夜観終えた、そして保護設定をかけてうっかり消去してしまわぬようにもした。
ちなみに、録画した番組に消去してしまわぬよう保護設定するというのは2番組目である、この中島みゆきの番組と、2014年3月に放送された同じくBSプレミアムからの「歌のあとさき 加山雄三・特別編」だけである。
これは何度か観返すと思う、素晴らしい放送だった。
中島みゆきの曲を個性豊かな8人が思い入れのある曲を歌い、その一方で中島みゆき本人が歌う過去の数曲の映像も織り込まれているという内容だった、・・・と、そう書いてしまうと単なる歌番組で終わるのだが、それら8人が選ぶ曲に対する各々の思い入れが深みと味わいを増幅させているのが凄かった。
中でも「化粧」を選んで歌った大竹しのぶと「『元気ですか』」から「怜子」と続けた中村中(なかむらあたる)がずば抜けていた、中村中の「元気ですか」の一点を見据えた朗読は最初からただならぬ雰囲気が漂い、そして続く「怜子」で鬼気迫るほどの印象を受けた、凄い人だなと思う。
もちろん、これらは中島みゆきの楽曲が素晴らしいからなし得ることであり、それらを活かすべく歌詞のメッセージをしっかり理解した8人各々の人生経験とセンスとがぴたりと合致したからに他ならない。
私は中島みゆきの熱心なファンではない、ではないがこの人の歌はたくさん知っている、流行ったからというわけでない、性別や年代の垣根を越えて長きに渡って人々に愛されているので耳にする機会は必然と多くなる、そしていい曲だなと好きになるものも多い。
日本にはいろんなミュージシャンがいるが、中島みゆきについてはもはや無双ではないかとさえ思う、誰もこの人の世界観を揺るがすことはできず、超えることもできないのではないかと思うようになっている。
NHKの朝の連続ドラマ「マッサン」に使われていた「麦の唄」、私はこの曲を聴くと目頭がジンと熱くなることがある、泣きはしないが、潤んでしまうのだ。
何故なのかは私自身にも分からないのだけれど。