午後の買い物から戻って来ると玄関の脇の壁に小さな虫がいた、すぐに風で飛ばされたので細かくは観察できなかったがカゲロウの仲間である、色からして以前にもブログに登場したもの(2011年3月2日のブログ)と同じ越冬した個体だろう。
こんな虫が出てくると春だなと思う、だが、明らかな春を実感するものは他にある、風情に乏しい話だが水道の水栓を回す時の感じがそうなのだ、真冬の凍るような冷たい水の時は開け閉めが「ギッ」と固いのだが、春になって水温が上がり始めると「キュッ」と微妙に変化する。
パッキンの素材が軟化するせいだろうか柔らかく閉まるのだ、いつだったか春とはそういうものだろうと飲み屋で言うと誰にも理解してはもらえなかったが。
他の人はテレビのCMにパステルカラーの春バージョンが登場すると春だと言う、確かにそうだ、私も9月に入ると急に茜色のCMが増えると秋を感じる、その逆だろう、よく理解できる。
春の証がそれならば、春本番を知る方法もある、長袖から先の手の甲が薄っすらと日焼けするのだ、春の日射しは思いの外紫外線が強いので暑い半袖の季節でなくても日焼けが始まる、春も終わりの頃か初夏に移るとくっきりと焼ける。
今日の福岡は最高気温が18度弱にまで上がった、日付が変わる頃から雨になり、明日は一転して寒くなる、だが、さすがにもう長続きはしない、週末に向けて最高気温はジリジリと上がって行くらしい。
そういえば1月の強烈寒波から1ヶ月と数日が経った、あの時に枯れた諸々(2016年2月2日のブログ)は撤去されているので今はもう痕跡すらない、心なしか見慣れていた風景に少しだけ隙間が多くなったなと感じる。
「ああ、あの日は寒かったね」といつか話に出るかもしれないが、出ないまま夏の暑さの話題に占められるかもしれない、そしてまた秋が来て冬が来る、そうやって1年が過ぎて行く、早いものである。
この後降る雨の後は基本的に晴れの日が続くらしい、「春に三日の晴れ間なし」と言われるほど春は天気の移り変わりが早い、予報通りならばこの晴れの日々を有効に使いたいものである。