NHKについては以前にも書いたことがあるのだが(2015年9月23日のブログ)、私は現在のNHKには視聴料ほどの価値は無いと思っている、だが、そんなNHKの放送の中でこれだけは外せないと思っているものがある、「岩合光昭の世界ネコ歩き」だ。
公共の放送に猫の番組は必要というわけではないので民放での番組であっても良いのだけれど。
とにかく、私はこの番組は欠かさず見ている、フルバージョンの1時間番組はもちろん、再編集された短縮版30分バージョンや、15分のミニバージョンまでほぼ全て番組表で見つけると録画予約している。
撮り溜めの数本を先ほど見終えた。
北半球だろうが南半球だろうが、世界各地の人たちと生活を共にする猫たちの姿を極力干渉せず普段通りのままを紹介するという番組、その何が面白いのかと訊かれれば猫が好きだからと言ってしまう他にない。
私はこの番組をかなり前から見ている、そのお陰でいつの頃からか猫のお尻を見ることなく顔や歩き方を見るだけでオスかメスかの判別が出来るようになった、近所で猫を見つけたときも「ああ、オスだ」とすぐに判るようになったのだ。
オスは全体的に骨太で四角い、特に肩の部分が筋肉質であり表情にも力強さがある、その最たる猫はキューバのハバナの猫を紹介する回に登場したオス猫である、母猫とはぐれた子猫を見つけて優しく舐める近所のボス猫だ、顔は数々の戦いのせいか傷だらけで怖いけれど実に頼もしい猫だった。
メスは顔も体型もソフトで優しい感じがする、スラリとしていたり丸っこかったりするがラインが優しいのだ、特に顎のあたりがである、最も印象的だったのは青森のリンゴ農園で暮らすコトラというメス猫、誰に教えてもらうこともなく初産でちゃんと子供を育てている優しい母猫だった。
この番組が見せてくれるのは猫の姿だけではない、猫を通した地域の人の生活を見せてくれるのだ、撮り方や控えめな音楽が優れているのはもちろんのこと、番組製作の着眼点とコンセプトがしっかりしていて優れているのだと思う。
今月の新作は19日金曜日の「バリ島」らしい、楽しみである。