雪まじりの強風が吹き荒れる午後7時過ぎ、晩メシも終わった頃だろうと実家町内の顔馴染みのお宅へリンゴのお裾分けでお邪魔した、仕事繋がりの業者さんから長野産のリンゴを玉数にして27個もいただいたのである、私とパートさんらだけではとても食べきれない、レジ袋に8個を入れて持って行った。
ちなみに姉や姪っ子はリンゴはあまり好きではないのだ、なのでいらないらしい。
顔馴染みさん宅では奥さんが「寒かったでしょう」と熱々のハチミツ入りのホットミルクを出してくれたのだった、いい香りだった、私は乳製品はどれも味にしろ香りにしろ好きなのだが、困ったことに牛乳そのものを飲むとお腹の具合が悪くなるのだ。
アレルギーではない、乳糖不耐症なのだ、これは病気でもない、そういう体質なのである、牛乳の中の乳糖を分解する酵素が足りないのだ。
そういう事情だからと美味しそうだったがホットミルクは遠慮した、奥さんは「あら、意外!」と笑って代わりに紅茶を出してくれた、ごちそうさま。
紅茶からほんのりといい香りが漂ってくる、なんだろうと思ったら私が持って行ったリンゴの皮と一緒に茶葉を淹れたと言う、そういう飲み方もあるらしい。
普段なら寛いでいるであろう時間帯なので長居は禁物である、紅茶のお礼を言ってそこを後にした、表に出ると風は一層強く、ナイロンのパーカーに雪の粒がビシビシとぶつかる音が聞こえる、手袋をはめ、首回りを絞り手袋をはめて急いで帰ってきた。
部屋に戻るとほっこりと暖かい、暖房は入れてないのだが風に晒されることがなければこれだけ暖かいものなのだと実感、日頃はシャワーで済ませるのだが今日は炭酸ガスの入浴剤を放り込んで湯船に浸かった、手足がジンとして赤くなり、体は芯から温まった。
明朝は一層寒く、そして次の日曜から月曜にかけてはより一層寒くなるらしい、この冬の寒気のピークだと思う。
気象庁のサイトで1ヶ月予報を見てみると今月末あたりから気温は平年並みか高めに推移するようになるようで、この寒さももうしばらくの辛抱のようである。