今朝の5時過ぎ、ベランダの窓越しに空模様を見ていると蛾が飛んで来てガラスの外側にピタリと留まった、アメダスで確認すると外気温は4度ほど、こんな真冬の凍てつく寒さの中で飛び回って生命活動を保てる蛾がいる。
フユシャクだ、珍しい蛾ではない、日本全国どこにでもいる。
以前にも少しだけ触れたことがあるのだが(2015年10月10日のブログ)寒さは苦手だというイメージしかない変温動物である蛾がこの寒さの中でどうやって生きる上で必要な体の仕組みを機能させているのか私には不思議でしょうがない。
「そんなもの深海や流氷の下で普通に生きている魚だって同じことじゃないか」と思う自分もいるのだが、魚のそれはそれで凄いことだなと思う。
傘の上の冷たいしずくがポタリと首筋に落ちただけで一瞬身が竦む私とは根本的に違うのだ。
その時の外気温が4度ほどなのだとPCで確認している間にフユシャクはどこかへ行ってしまった、一体いつから冬に生きることを選んで進化したのだろう、夏に見られるその他多くの蛾から外れてフユシャクになるまで相当かかったはずの年月はどれくらいだろう。
考えると気が遠くなる。
明日は寒気が一段と強くなり、福岡でも雪の予報となっている、風を避けて飛びはしないだろうが、それでも夜のフユシャクはどこかでじっと息を潜めているのだ。
寒くとも風の弱い晴れた夜更けにまた飛ぶのだと思う。