知人のお宅を尋ねて友人が雨の降る正午過ぎに西区某所へ行ったらしいのだが、バスを降りて目的地まで歩く途中のお宅に「中村」さんが多かったと言う、初めて行く場所なので一軒ずつ表札を確認しながら目的地へ向かう途中で気付いたらしい。
友人いわく「中村さんだらけ」。
「だらけ」と言うからには何軒くらいあったのだと訊けば4軒だと言う、大袈裟だと返すと15軒中の4軒は多いだろうと言っていた、その通りだけで4軒あるのだから、もうひとつ隣の通りか、そのまた隣の通りにも中村さんのお宅がきっとあるだろうという考えらしい、なるほど。
確かに子供の頃から近所にしろクラスメートにしろ身近に中村さんはいた、全国的にも多い苗字なのだと思う。
そういえば数少ない東北の知り合いだった人が何かの話の中で「佐藤」さんについて話をしていた。
その人いわく「佐藤さんだらけ」。
苗字には地域差がある、福岡は中村さんが多いのだろうかと調べてみたら1位は「田中」さんであった、中村さんは2位。
では佐藤さんだらけだと言っていたその人の青森ではと調べてみたら1位は「工藤」さんだった、佐藤さんは2位。
なるほど、福岡も青森も多い順で2位ともなればよく見かけるか出会うはずである、身内が集まる地域ならば「だらけ」だと言うのも理解できる。
そうか、福岡の最も多い苗字は田中さんだったのだ、言われてみれば中村さん同様に近所やクラスメートにも必ず田中さんはいた、クラスに2人いたこともあって苗字で呼ぶとどちらとも振り返るので片方は苗字ではなく皆に名を呼び捨てされていたのを思い出す。
・・・私もそのクラスだったのでそうしていたが。
また、「俺の名前(苗字)は武士のものだ」と威張る男子に「関係ない、あんたは頭が悪くて算数が37点(テストの100点満点中)」と女子に笑われていた子も思い出す。
ちなみに自分の苗字を調べてみたが上位20位には入っていなかった、うちの祖父は家系などについて細かく詳しい人だった、数年前に他界した姉(長女)の名付け親もこの祖父だ、存命中に苗字について訊いていればどこに多い苗字でどういう由来があるのか等、何か面白い話が聞けていたかもしれない。