2015年12月24日木曜日
フォグかミストか
今朝、仕事へ行こうと表に出るとかなり濃い霧が漂っていて、いつもの見慣れた早朝の街が違ったように見えてなんとも不思議だった、午前4時半頃のことである。
早朝のお供であるLEDライトを点けると霧の粒子がシャープな光の前を途切れることなく流れていた、気がつけばまつ毛が霧で濡れていてまばたきの度にヒヤリとした冷たさを感じた。
川の近くで霧はいっそう濃くなった、街灯に照らされた霧とぼやけた街並みをスマホでパチリ・・・手ブレのせいでうまく撮れなかったけれど。
今朝の霧は「濃霧」だったのだろう、視程が500mもないはずである、2つ先の信号が見えないのだ。
ふと、中学生の頃にフォグ(fog)とミスト(mist)の違いを英語の先生が教えてくれたことを思い出した、教科書には無い単語だったが本流からよく脱線する先生で面白かった、そのお陰で世間話を絡めた授業はどれもよく頭に入ってきた。
その先生によると注意して乗れば自転車も大丈夫だと思える霧はミストで、事故に遭いそうで乗るのを止めようか思うのがフォグだと説明していた、なるほど、正確に言えば視程1km未満がフォグでそれ以上がミストらしい、フォグのほうが濃いのだ、自転車の例は面白い解説である。
なのでその先生に言わせれば今朝の濃霧はフォグのほうだ。
仕事場まで徒歩で約30分、急ぎ足でもなく普段通りに歩いた、車のヘッドライトがスターウォーズのライトセーバーのように伸びている、あまり目にすることのない光景なので興味深かった。
仕事場に着いた頃には服の表面がしっとり濡れていた、防水スプレーのお陰で小さな玉状になって水滴が付いていたのだ、早朝に出会う人は少なかったけれど、きっと皆も濡れたに違いない。
こんな日なので霧が登場する歌を考えてみたが、平成生まれの人は歌手の名さえ知らぬような古い歌しか出てこない、昔は歌詞の一部だけではなくタイトルにも登場することは多かった、私が最近の歌を知らないせいもあるのだろうが、そもそも最近の歌には霧という言葉あまり出てこないのではないだろうか。
真っ先に頭に浮かんだ霧を含んだ歌詞は松任谷由実の「霧雨で見えない」である。
”懐かしさに、ぼんやりバスを降りた、橋の上、霧雨の水銀灯・・・”
降雨である「霧雨」なので厳密には「霧」とは違うし、バスから降りたわけでなく、水銀灯の代わりにLED灯なのだがこの曲が真っ先に頭に浮かんだのだった。
良い曲である、「9月には帰らない」と並ぶ松任谷由実の名曲だと思っている。
(2017年9月23日追記)
ごく短時間ながら再びフォグに包まれたのが2017年9月8日早朝のこと、ご興味があればどうぞ。
「僅か10分足らずのフォグ」(2017年9月8日のブログ)