私のような飲食業に限らず冬場は仕事で手が荒れるという人はそれなりに多い、気温が低く、冷たい水に触れる機会が多ければ手指の血行が悪くなるので荒れやすいのだ、たとえ水とは無縁であっても荒れる時は荒れる、ほら、紙での手荒れのように(2017年11月4日のブログ)。
しかも、年齢と共に手荒れも頻度を増すので困ったものである。
パートさんのうちの還暦過ぎの1人がまさに頑固な手荒れに悩んでいる最中である、かれこれ15年ほど前から冬場に手荒れが目立つようになり、今では晩秋の頃から早くも手の甲が荒れるという、現に指先はかさかさで固くなっていて、手の甲も所々に赤い点ができている、それは小さな出血点ではないだろうか、荒れてひび割れた部位から針で突いたように血が滲むのである、いわゆる「あかぎれ」だ。
どんなケアをしているのだと訊くと評判の良いハンドクリームを使っているのだという、風呂上りに念入りにマッサージをするらしいが、香りがソフトでベタベタしない点がとても気に入っているという、ただし、結構高価だ。
だが、肝心の手荒れのほうはというと、思ったより頑固らしくなかなか治りませんと困っていた。
これは経験則からの持論なのだが頑固な手荒れにはいろいろと考えられて調整されたハンドクリームも良いのだが、私なら風呂上りなどに油脂分でバリアするだろう。
油脂と言ってもサラダ油を塗ったりバターをすり込んだりするのではない、ワセリンや馬油(ばあゆ)を使うのだ、もしくはワセリンを含んだメンタームなどを使う、風呂上りの潤いたっぷりな肌にそれらを少量とって伸ばしながら軽くマッサージするだけである、ためしにその後に水道の水をかけてみると見事にコロリと弾く、油脂のバリアができているのだ、外側から侵入しようとするものをブロックするなら内側から逃げて行こうとするものもブロックしてくれる。
注意点はたっぷり塗るとべたつくので少量を薄く伸ばす点にある、この時に少量の、水滴程度の水があると油脂はきれいに伸びるので、風呂上りか、そうでなければ塗る部位に水を垂らしてからごく薄く伸ばすとよいだろう。
私も仕事場のゴミ置き場の床掃除などでは手が荒れる、特に冬場はかなり荒れる、床や壁に付着した油脂分をきれいに落とそうとお湯と強いアルカリ性の洗剤を濃い目に使うのだが、手首のあたりから液や泡が手袋の中に入ってくることがある、面倒なのでそのままゴシゴシと洗っては流しを繰り返す30分ほどのうちに手指や甲がガサガサに荒れるのだ。
軽いものならどこででも買えるようなハンドクリームで充分なのだが、かなり荒れた場合は先の通りワセリンや馬油、メンタームに頼ることとなる。
パートさんにはどこででも手頃な価格で買えて使いやすいメンタームを勧めた、匂いが独特な点は事前に伝えてはいる、さて、今夜の風呂上りに塗れば早ければ明日には手の甲の具合も違ってくるのではないか、明後日なら確実だろう。
そのくらい効果的だと思っている、頑固な手荒れで悩んでいる人はお試しあれ、多いとべたつくのでくれぐれも少量に留めたっぷり付けすぎぬように。