2018年2月22日木曜日

あの親子だ!

仕事からの帰宅後、最近はほとんど行かなくなった近所で一番大きなモールへと出掛けた、特に何かを買わなくてはならないわけではない、そのモールのことをふと思い出し、長いこと行ってなかったので改装中だったテナントがどうなっているか、他に何か変化したところがあるのか等と気になってしまったのだ。

日頃利用するディスカウントストアやスーパーよりも少しだけ遠いが自転車なのでたいした差はない。

いろんなテナントが集まり食料品売り場も広くて充実しているのでいつ行っても客が多い、右へ左へと人が行き交う通路に点々と置かれたソファーにはいつも誰かが座っている、だいたいは高齢者や子供が多いのだが、今日は母と娘の親子がそのうちの1ヶ所のソファーに座っていた。

その女の子は小学校の低学年にしか見えない、片手に空になった甘い飲み物の容器を手にしたままソファーから降りて店内のBGMに合わせてクルクルと回っていた、「○○ちゃん!」と母親が声を掛けたところで目が回ったのか足がふらついた女の子は笑いながら倒れこむようにしてソファーに戻ってきた。

「アッキャキャキャ!」・・・、どこかで聞いた奇妙な笑い声である、そういえばあの母親は髪はそれほど長くないが独特な口元に見覚えがあるような・・・。

その2人が座るソファーの前を通りすぎて気が付いたのが昨年の今頃に天神の某店で色違いの服を2着手にしたままいなくなってしまった女の子と、それを追って出て行ったきり戻って来なかった母親だ(2017年3月6日のブログ)。

あの時は金髪のようなカツラとサングラスで化けてはいたが、子供に掛けた声といい、その両端の口角が下がった薄い唇と、そこに繋がるほうれい線、痩せた体、そしてなにより今まで聞いたことがない女の子の奇妙な笑い声は例の2人なのだと強く思わせるものだった。

仮にあの時の2人とすればラフ過ぎる普段着で寛いでいるのでモールの近所の住人であろうと思われる、そうか、このあたりなのか。

今日は芝居がかったおかしなマネをすることなくソファーに座っていた、母親はぼーっと売り場を歩く人たちを眺めていて、女の子は退屈しきったふうでソファーから投げ出した足のかかとで床をこすっていた。

ますますあの時の2人だという思いが強くなった、私はこのモールに来る度にその2人の存在を買い物のついででどこかに探すかもしれない、見つけたら何をしているのかチラチラと観察するだろう。

まあ、仮に近所に住んでいるのなら身元がバレやすいそのモールでは何もしないとは思うけれど。