2017年11月9日木曜日

続・「たまちゃん」

やはり可愛らしさと親しみやすさから「たまちゃん」という呼び名は愛されるようである(2017年6月27日のブログ)。

今では利用する機会も減ったスーパー内にある対面販売の精肉コーナーで良さそうな数種類を指差してグラム数を伝えると私の注文に応対していたパートの女性が少し離れた場所にいる別のパートさんに声を掛けた、「たまちゃーん、豚バラ400お願い」。

私が注文したうちの1つがその豚バラで、酒と少量の砂糖で練った味噌を塗った上で小分けにし、いつでも使えるように冷凍しておくのだ。

それにしてもたまちゃんか、その呼び名の身近に多いこと。

その50代と思しきパートの女性に「よろしくたまちゃん、ちなみになんで『たまちゃん』?」と声を掛けると他のパートさんらと笑いながら名前に「たま」の字があるというのだ、本人の説明では新珠三千代の「珠」だとのこと。

別のパートさんからは「あら、お数珠の珠でしょ?」とからかわれていたが。

たまちゃんはビニールの手袋をした右手で豚バラをむんずと掴み、風体を引いた計量器の上のトレーに乗せた、重量は412gで1回でクリア、「ほら、さすが!」と自分自身を褒めてまた笑う、たまちゃんは上手だ。

そのスーパーからの帰り道、古い昭和そのものの喫茶店からコーヒーのいい香りが漂ってきた、回数は少ないが私も何度かそこへ寄り道してしばしぼんやり過ごしたことがある、いずれも北風の強い真冬で、そういった日は熱い飲み物で一息入れたくなるものだ。

そうそう、その店にはレジの横に小さな水槽があり金魚が1匹いるのだが、その金魚の名前も「たまちゃん」なのだ、金魚の種類が「玉サバ」というものらしく、そこから付けられた名前なのだそうだ。

お腹が丸く玉のように見えなくもないが、金魚の種類に詳しくない私には同じような体型をした金魚のうち柄の違う個体にしか見えない、私が最後に見た時はフレーク状の餌をパラパラと与えてもらっていた。

金魚の寿命とはどれくらいだろう、玉サバのたまちゃんは今でも元気にしているだろうか、一昨日に暖かい立冬を迎えたがそのうち寒波がやってくる、凍てつく北風で肩が凝る日にまたコーヒー目当てでそこへ寄り道してみようか。

以前と同じようにレジの横の水槽には数本の水草の脇を泳ぐ丸いたまちゃんがいればいいなと思う。