そうなると次の候補も別の罠の動画だらけで世の中ネズミを捕まえようと知恵を出し合う人の多さを知って可笑しくなった、洋の東西を問わず困っている人は多いということなのだろう。
その罠を見ているうちに生け捕り系と殺鼠系のものとに分かれているのを確認した、殺鼠系の罠は金具やワイヤーなどの力で直接ネズミを物理的に動きを封じて捕獲しようというもの、その衝撃や圧力でネズミは死ぬのが前提となっている、他には水に落としてしまうという罠で、これは溺れ死んでしまう。
それとは違って生け捕り系はネズミを罠の空間に封じ込めて捕獲しようというもの、ネズミは罠にかかることで直ちに死ぬことはない、まあ、そのまま放置されれば餓死するだろうけれど。
そんな生け捕り系で面白いものを3タイプみつけた、なかなか面白いので紹介してみよう、どれも身近な廃品等を利用した罠である。
まずはペットボトルを使った罠、他に用意するものは輪ゴムに割り箸という簡単なもの、おびき寄せる餌はピーナッツだ。
なるほど、ネズミがピーナッツを齧り取ると輪ゴムの力で蓋が閉まるというもの、動画ではネズミの大きさと比較して侵入口の大きさは申し分なく、捕らえられるのは奥行きに依存するようだ、ネズミの尻が侵入口からはみ出てしまうような小さなペットボトルだと蓋が閉まりきれずネズミは逃げてしまうだろう。
この罠のメリットは必要なパーツが少なく工作が簡単ということか。
2つめの罠はコールド系のドリンクに使われるドームキャップ付きのカップを利用したものだ、先のペットボトルと同じように閉じ込め動作は輪ゴムの収縮力を利用している、ここでも餌はピーナッツ。
この罠はカップの大きさから捕らえられるネズミの大きさは小さい個体しか向かないかもしれない、動画ではネズミがカップ内に侵入した時点で狭くぎゅうぎゅうである、必要なパーツはやはり少ない、工作も簡単である。
そして3つめ、これもペットボトルを使うのだが大きなサイズのペットボトルである、ネズミを捕らえるのに輪ゴムなどは使わず、シーソーのようにバランス設定された中へ入ってしまえば侵入口に戻ると自己の重みで入り口が塞がってしまうという穏やかなものである、賢いなと思う。
ネズミにはなんらショックがないので捕らえられたネズミも「あれ?」といった感じだ、自分がどこから入ってきたのか分からなくなってしまっているのではないか、入って来た穴が塞がっていて不思議だなあといった感じが見ていて可笑しい。
ただ、工作がなかなか手間である、微妙な調整はよしとして、土台などの加工は面倒かもしれない、それに捕らえられるネズミの大きさはペットボトルの口の大きさに依存するので小型のものにしか向かない、それでも、個人的に好きなのはこれだ。
ネズミの曲芸探しから何故かネズミ捕獲の罠の動画視聴になってしまったが、ネズミと人の知恵比べの面白さを生け捕り系の罠に見つけた。
それにしても最初の動画に見るネズミの用心深さよ、近寄っては走り去り、何度も何度も安全を確かめた上でやっとピーナッツを狙いに行くのだ、餌にただ反射的に駆け寄るのではない、この用心深さが種の繁栄の力となっているのだと思う。
そして好物はピーナッツなのか、どの罠もピーナッツかピーナッツバターだ、あのカロリー高そうで香ばしい匂いが堪らないのだな、人が食べて旨いものはネズミも好物に違いない。
ところで随分と昔に唐辛子から抽出した成分でネズミに齧られる被害を減らそうという取り組みはどうなっているのだろう、最初にその話題をテレビで見た時は注射器でその成分を強制的にネズミの口の中に注いでいた、実験台になっていたネズミは「ギャー」と悲鳴を上げていたようだが。
なんでも、壁の中や屋根裏などのケーブルの被覆をネズミが齧ってしまうので素材の中にその成分を練り込んでしまおうというものだった、今ではとうに実用化されているのだろうか。
ネズミか、あまり目にする機会はないが夜更けの活動は盛んであろう、私の近くでは一体どこにいるものやら。
・・・いや、見たくはないので来てもらわなくていいのだが。