2017年11月7日火曜日

感染力強し

国立感染症研究所のサイトに最新の感染症発生動向調査のレポートがアップされていた、目を通していて気付いたのは「流行り目」と呼ばれる流行性角結膜炎の報告数の多さである。

私も過去に1度だけ罹ったことがあるのだ、40代の後半だった、直接にしろ関節にしろ接触感染で拡がるこの病気のウィルスとの接点はどこにあったのかが全く分からず、不特定多数の人が触れる何が原因だったのかとしばらく考えていたりもした。

だが、そんな思考はすぐに途絶えてしまう、あまりの目の不快感がそれを遮るのだ、白目は真っ赤になり、涙と目やには止まらないし、光が眩しくて長時間目を開けてはいられず、むず痒いような痛みのしつこいことしつこいこと、眼科で特殊な目薬をもらってなんとか落ち着かせているものの、結局治るまで2週間近くかかったのではなかったか。

その間というもの、顔を洗えどタオルで拭くわけにもいかず、キッチンペーパーやティッシュといった使い捨ての紙で拭いていたのだった。

感染力が強いので人との距離はなるべく空けていなくてはならないし、甘く見ていると重症化で目が濁ってしまうこともあるというではないか、インフルエンザ同様にたちの悪い感染症である。

なにより、生きていくのに目は重要で、それがうまく機能しなくなることの不自由さを味わうと日頃特に意識することなく視覚の情報をふんだんに利用していることの有り難さを実感するのである。

学校や職場で誰かが発症するとあっという間に拡がり集団感染となることも珍しくないらしい、罹ってしまえばこの病気の原因となるウィルスを不活性化する薬はないので症状を抑えて自然治癒するのを待つしかない。

感染を防ぐには手洗いの徹底とは言うが・・・、おかしい、私は常日頃から手洗いは徹底しているつもりだったのだが、「ついうっかり」な間接的な接触という隙があったのだと思う、たとえば、ウィルスの付着した誰かの手が掴んだスーパーのカゴの取っ手を私が掴んだ後に目元をポリポリと掻いた・・・などという場合である。

病気はどんなものでも嫌なものであるが、視覚を損なうこの病気にはほとほと不自由させられた、流行性角結膜炎に限らずインフルエンザやノロウィルスなど、多くの感染症対策として有効であろう手洗いはしっかりとどうぞ。>皆様