2017年6月17日土曜日
解せぬその心理
楽しめはしたものの、どの登場人物にも共感できないままのアメリカドラマを見終えた、さきほど物語の導入部を確かめたくなって再度1話目だけを見たところ。
「13の理由」という高校に通うティーンたちを描いたドラマである。
このドラマは1人の女子高生が同じ高校の生徒らと接する中でいろいろと思い悩んで精神的に疲弊し深く傷ついた末に自殺してしまうのだが、生前に関わりの強かったそれぞれの人への思いを自殺に至る理由として記録されたカセットテープ中の独白と合わせて物語が展開するというスタイル、劇中では回想と独白、そして現在のシーンとが巧みに交錯し丁寧に作られていた。
それでも「うーん・・・」な感じは否めない、まず、自殺してしまった女子高生は不憫ではあるが、私の目には少なからず自分本位で我儘な面が目立っていて好きになれないのだ、この女子高生が残したカセットテープの中の独白も人の落ち度を突くばかりで自らを省みる姿勢は薄い、結局のところ、私には自殺に至る理由は見当たらないのだ、確かに辛い出来事は多かっただろうが、自力で回避できたはずの出来事もまた多いのだ、その結末を招いたのは誰なのだろう。
また、他の登場人物も自分本位な人が多い、若さ故ということか、いや、若くてもそれはないだろう、それに、自分が知りたいことは不躾に訊いてはくるが、訊かれたことには答えないか質問には質問で返すという展開が多くて埒が明かない。
学校にいるカウンセラーも何かにつけ「大丈夫か?」と聞くばかりで「何が?」と逆に訊いてみたくなるレベルだし、親も親で妙に我が子に気を遣ってばかりでピシャリと締りがない。
私が当の高校のカウンセラーだったら「はあ?」などと眉をひそめていただろう、挙句に「バカかね君は」などと言い放ってしまいそうだ、まあ、それはそれで自殺者がたくさん出そうで問題なのは間違いない、なので私にはカウンセラーという職は到底無理だ。
それはともかくこのドラマは丁寧に作られている、評判もすこぶる良い、登場人物のメインがティーンで、彼らの心理がいまひとつ理解できないのでお薦めのドラマというわけではないが、楽しめたのは間違いない。
ご興味があればどうぞ。>皆様