2016年9月1日木曜日

名残りの夏蝉


異常な暑さだった残暑も収まって外を歩くのが楽になった、もう汗だくなせいで首の後ろや額に塩が吹くようなこともないだろう、今日は時折日が射す程度の曇り空で仕事の帰りは寄り道しながらの徒歩にしてみた、時間はそれなりにかかったが長めに歩くのは久しぶりなのでなんだか楽しかった。

途中、閉店して空き家となった焼き鳥屋や、新規オープンの定食屋なども発見できたし。

帰り着くまで残り1/3といったところの大学病院の1階にはサブウェイがある、晩メシまでは少し時間があるので軽く食べて帰ろうと寄り道をした、カウンターの女性が期間限定の品を薦めてくれたが私はずっと前からターキーブレスト+バジルソース・・・いや、今はチキンブレストに変わってしまったが、それが好きなのだ。

でもありがとう。>その女性

それにしても病院内にサブウェイとは、しかも間仕切り無しの隣り合いでシアトルズベストコーヒーと店内を共有している、隣はファミマだ、利用客はそこそこいるのだろう、これら3店はオープンしてから数年が経つがどこも撤退しない。

さて、席から見える病院内を歩く人たちを眺めながら食べ終えて外へ、やって来た道とは違う道を通って部屋までの残り1/3を帰ろうと歩いていると蝉の鳴き声が聞こえた、大学病院の敷地内は緑深いわけではないがそれなりに木々がある、蝉はどの木にいたのだろう。

間違いなくアブラゼミで、鳴き始めの「ジイイイィィィ」の部分に続いて名の由来ともなっている「ジリジリジリ!」・・・と、鳴こうとしたのだろうが「ジリジリ・・・」で終わってしまった、少しの間を置いて再び鳴き始めて「ジイイイィ・・・」と聞こえたがそれで終わった。

続きはあるのかとちょっと待ってみたがもう鳴かなかった。

既に9月である、夏蝉の仲間では遅く地上に出てきたのか、長生きなのか、この時期で生きているのは数少ないはず、名残りの夏蝉なのだ。

夜が明けるのを待ち構えたとうにあれだけうるさかったクマゼミもいつしかいなくなり、夜更けに寝惚けていたのか筥崎宮の参道付近でヒグラシの鳴き声を聞き、街の中には遅れてアブラゼミが登場した、ふと気付けばツクツクボウシだけになってしまったけれど。

帰り着く寸前で雨が落ちてきた、数日後にはすぐ近くを台風が通る予想になっている、真上を通るか、離れて通るかはまだわからないが、通り過ぎたら一気に秋がやってくるのか、暑さが戻ってくるのか。

まあ、何れにせよ筥崎宮の放生会もいよいよ迫り、気分的には夏も失せ、とうとう秋がやって来る時分となる。