2016年9月14日水曜日

蛾と虫嫌いな女性

夕方、近所の買い物から自転車で帰ってくると自転車置き場に別の階の女性らが2人でそれぞれの自転車の後ろカゴに反射テープを貼っていた、どこに貼ろうか、上か、下か、と話をしながら場所に迷っていた。

私に「ここに貼ると目立っていいですよね?」とカゴの縁に近い上部を指しながら訊いてきたのでそこならよく見えると返した、女性が反射テープの裏のフィルムを剥がしていると、片方の中年女性の胸元に黒い虫がピタリと止まった、そこそこ大きな黒っぽいホウジャクという名の蛾だ。

虫嫌いだったらしく反応は激しかった、悲鳴はもちろん尻餅をついた、しかも、手で払った胸元のホウジャクが襟と首の間にピョンと入ってしまったので中年女性はさらに激しく反応しパニックそのもので一瞬気が遠くなったような感じだった。

結局、騒動の主であるホウジャクは首のあたりから明るいほうへ飛び去って行ったが、中年女性の首元にはホウジャクが暴れた時の黒い鱗粉が僅かにスス汚れのように残っていた。

私は虫が好きなので珍しいホウジャクが飛びついてきてくれるのは歓迎するが、虫嫌いな人にとっては恐怖の出来事だろう、子供の頃にハチなどの毒虫に刺されたり、何か小さな虫に耳に潜り込まれたりで不快な目に遭った人は虫嫌いになりやすいと聞いている。

もっとも、私も毒虫に刺されたり咬まれたことなど数えきれぬほどあるけれど。

ホウジャクは飛びつく先を間違ったのだ、中年女性は可哀想だが運が悪かったと思うしかない。

そういえば夜の窓辺に灯りに向かってカメムシが飛んでくるようになった、触ると臭い虫である、室内に入り込まれたら触るだけで臭い匂いを出すので追い出すにも躊躇する。

が、ひとつ良い方法がある、粘着テープを使うのだ、安い紙ベースのもので充分で、7〜8cmに切り取ってカメムシの背中にそっと張るのだ、持ち上げると粘着テープに背中が貼り付いてジタバタしているのだが、この時カメムシは何故だか例の匂いを出さないことが多い、そのまま2つ折りにしてごみ箱行きか、ベランダからでもカメムシだけを指で弾き飛ばせば追い出し完了。

ちょうど今頃からはハチの仲間が凶暴になりやすい季節、虫嫌いでなくともご注意を。>皆様