2016年9月27日火曜日

高い良品と安い良品

降り始めるのか、まだなのか、はっきりしない空模様の午後6時に友人ら4人と天神のスタバで待ち合わせをした、特に用があるわけではない、そのうちの1人が「お茶でもしようか」と仲間にメッセージを送って集まった4人である、いわばお茶会だ。

各々が仕事を終えて集合できる時刻で午後6時を選び、誰も遅れることなくやって来た。

1人は半袖のラガーシャツにジーンズという姿、他は仕事帰りのスーツで、私は半袖シャツにチノパンだ、スーツの1人がラガーシャツを見てしっかりした作りで高そうなラガーシャツだと言った、私もそう思う、目の詰まった高オンスな生地で堅牢さが見た目で分かる、本人に訊くとカナダ製らしい。

骨太で大柄な体型に実によく似合っていた、この人は自分の好みと現実に似合うものの一致点がどこにあるのかをちゃんと解っている。

そこへもう1人のスーツが「バーゲンで買ったの?」と要らぬことを訊いた、ラガーシャツは嫌そうな顔で「バーゲンじゃ買わない、違うよ」と答えた、なるほど、買い物をする喜びに価格は重要な要素ではあるが、人によっては値引きのほとんど無いような高くて良い品を買ってさえ喜びを感じる人もいれば、日替わりバーゲンにしろ安くて良い品を買うことにこそ喜びを感じる人もいる、もちろん私は後者。

私は通常価格が高い衣類は見向きもしないがバーゲンで3割引きだと立ち止まって考えるだろう、それでも買わないことのほうが多いが、偶然にも4割引きという日だったら買う、そして「安く買えた」と大喜びで人に話すと思う。

みみっちい話をすると、私はいつも立ち寄るディスカウントストアでエノキ茸が1袋10円で売られていたり、普段なら1缶で350円はする虫除けスプレーが2缶セットで400円なのを見付けて小躍りする程度なのだ。

スタバを出るとスーツ2人は仕事帰りで早く帰ってゆっくりしたいらしく帰って行った、私はラガーシャツと一緒にデパ地下巡りをした、美味しそうな惣菜を見付けて買おうとしていたラガーシャツに「それは高いくせに油っぽくて不味い」と耳打ちして止めさせた、高い惣菜など買わぬ私がなぜそれが油っぽくて不味いことを知っているのかと言えば大晦日の夕方に半額で売られていたのを買ったからである。

逆に、私が3日間限定1割引きのスコーンを買おうとしたところで「それは他店のほうが美味しい」とこっそり教えてくれたので買うのをやめた。

買い物の仕方に若干の違いはあるけれど、デパ地下ではそんなことはさておいて、一緒にいてなおのこと楽しい人だった。

ちなみに、デパ地下巡りも終わって上りエスカレーターに乗っている間に訊いてみると、そのラガーシャツは14,000円ほどだったらしい、高っ!