2016年9月5日月曜日

一瞬のピークは午前5時台

日付が変わってから長崎沿岸に上陸した台風12号は早朝に福岡市のすぐ傍を通過した、もしかしたら真上を通ったのかもしれないがレーダー画像で雨雲を追っていると福岡市の陸地を掠めるように沖合を東へ去って行ったように思える。

とにかく足の遅い台風で沖縄近海から通り過ぎて行くまでに何日かかったものか、あまりに遅いために勢力が衰えてからの九州上陸だった。

なので、福岡でも普段の雨のような感じて特に荒れたという印象はない、強いて言うならば早朝5時台に一瞬のピークがあり、ちょっとした雨音と風の音が聞こえたがすぐに止んだ、発生翌日の予想では960hPaほどの勢力で福岡接近という進路予想になっていたので警戒はしていたのだが、実際には「かろうじて台風」というぎりぎりの勢力だったので何事もなく無事だった、幸いである。

これなら先月28日から3日間ほども雨と風をもたらし続けた寒冷低気圧(2016年8月29日のブログ)のほうが気象現象としては遥かに激しかった、雨の降り方だけでなく雷や風の強さだってそうだ。

だが、ほとんどニュースにはならなかった、台風のほうが甚大な災害に結びつきやすく皆の関心が高いからである、寒冷低気圧など「なにそれ?」といった感じでインパクトは薄い。

ひとつ気になったことがある、東北地方に大きな被害をもたらした台風10号は日本海に抜けてから温帯低気圧になった、どの局のなんという番組だったかは忘れたが女性アナウンサーが「よかったですねー」と笑顔で言ったのだ、台風のままロシアに上陸するより温帯低気圧のほうが弱いから被害は少ないと思ってのことだろう。

本当にそうか?

温帯低気圧になったからこそ大きくなって深い低気圧に化けるということは珍しくない、そうなるとなまじの台風そのものよりも激しいのだ、台風のように温かい海からエネルギーを得るわけではなく低気圧としての成り立ちそのものが変化する、「台風は弱まって温帯低気圧になるでしょう」という言葉から受けるイメージ通りではないのだ。

さらに、高気圧に覆われると晴れて穏やかというイメージも外れる時がある、特に冬場、大陸からの高気圧が張り出す時の強風は日本海側の人ならよろける程のその強さを身を持って知っていると思う、これが原因の海難事故も少なくないらしい。

沖縄近海では台風13号の発生が予想されている、12号とは違って秋の高気圧に押された寒冷前線と同じ向きの東へと早いうちから進むのではないだろうか、何れにしろ最新の進路予想にはご注意を。>皆様