今日は実家町内での集まりで短い時間を楽しんできた、平日だというのに飲み会かと呆れられるかもしれないが、目的が町内の人たちの顔合わせのようなもので、酒の量もビールをコップに1杯程度、皆で集まって乾杯し、少し話をして午後6時半にはお開きとなる明るい内の集まりごとだった。
そんな席に顔は知っているが話をしたことのない若い人らも数人来ていた、皆が緊張した感じでかしこまっているのが見ていて可笑しかった。
肴は簡単なもので寿司に漬物、味を付けた程度の練り物、そして焼いたスルメ、時間にして30分程度のものなのでこれで良い。
年長者が若い人たちに肴を勧めると寿司など食べていたが1人がスルメを口にした、話しをしながらモゴモゴと噛んでいるがなかなか飲み込まない、一夜干しではないので硬いのだと言う、顎がだるいと笑っていた。
それを見ていた他の1人もスルメを口にした、「硬っ!」と分かりやすい反応をしている、焼き過ぎなのか? 私も噛んでみたが普通の焼きスルメだった。
もしかすると普段からあまりこういった硬いものは食べていないのかもしれない、そう思うと彼らの顎がどことなく華奢に見えてきた、顔に四角さが無いのだ、解りにくい表現だとは思うが「今風な顔」で、一般的には美形とされる輪郭なのではないだろうか。
脚が長く、膝のあたりもすっきりと変化した今の若い人たちは、顎も細く変化しているのだと思う、生活様式の変化に合わせて身体も変わるのは理に適っている、スルメが硬くて顎がだるいというのもその表れだと思う。
私がメザシや焼いた塩クジラをガシガシと噛んでいた子供時代とは口にするものがまるで違うのだ、今はフワフワで、トロトロで、サクサクなもので溢れている。
顎が丈夫だと健康面では何かと良さそうだという気はする、それはたぶん間違っていないはず。
私もたいそう硬いものを食べてきた、好んで食べたというわけではない、家庭の食事のおかずとして出されるものを食べていただけだ、記憶の中で最も硬いおかずは・・・大根の漬物である、甘味は無く高塩分で相当な重しをした古漬けで、どんなにゆっくり噛んでも「バリッ!」と音がするのだ、この大根の皮の部分が硬くて硬くて・・・。
スルメはしらばく噛んでいると水分で柔らかくなるが、その古漬けに水分など関係ない、締まった皮の繊維が薄板のようで(汗)。
他の人たちなりの硬い食べ物にはどんなものがあるのだろう、興味がある。
実家町内の集まりに来ていた若い数人は寿司でお腹いっぱいになると帰って行った、「これ持って行きなさい」と残った焼きスルメを袋に入れてご婦人が渡していた。
硬いといいながらも、食べてくれるだろうか。