2016年7月20日水曜日

ひとりで住みたい派

寝転がってメッセージアプリでやりとりをしていた晩メシのあと、「ひとりは寂しくないの?」と既に同居人がいる遠地に住むネット上だけの知人から訊かれた。

いずれやってくる年金受給の話(笑)をしていた時で、その流れで歳を取ってひとり住まいは寂しいのではないか・・・という話の中だった。

やりとりの相手は元々誰か好きな人ができたら一緒に暮らしたいなと考えていて、出会って2年目でそれを実現し、同居を始めて4年が経ち、今もとても幸せなのだと言う。

とても良いことだと思う。

ひとりは寂しくないのかと訊かれて私は寂しくないと答えた、強がりではない、本当に全然寂しくないのだ。

むしろ、私の性格からして誰かと同居というのは少し無理がある、一緒に暮らしているからと何かを相手に合わせたり、逆に合わせてもらうというのが苦手なのだ、身の回りのこともできれば自分で済ませたい、掃除も、洗濯も。

そういう思いは10代の頃から強く、私は4人兄弟の一番下だが最も早くひとり暮らしを始めた、高校を卒業して就職し、初月給を見越してアパートを借りて引っ越したのだった、ひとり暮らしを始めてしばらくの間はまだ薄給の身なので実家に金を入れると残りは少なく、タンスとちゃぶ台だけというガランとした部屋にはラジオはあったがテレビも無く、切り詰めてばかりの生活だったが気遣いの要らぬひとり暮らしの自由さは格別で他に何にも代えられなかった。

仮に今、私に誰か特別な人ができて一緒に暮らそうと言われたらどうするだろう、きっと迷うと思う、好きな人と時間や空間を共有するのも素敵ではあるが、やはり私はお互いのプライベートを大事にしたいので干渉をしたりされたりといった環境を避けるはずだ。

なのでひとり暮らしのままになるだろう、言うなれば「一緒に住みたい派」に対しての「ひとりで住みたい派」ということになる。

時々は友人の部屋に遊びに行ったり、逆に来てもらったり、どこか待ち合わせで皆と街を歩いたり、都合を合わせて一緒に旅行に出掛けたり、私には親しい人たちとのそんな距離感がちょうど良いと思っている。