Youtubeでのんびりと猫動画を見ていると面白くも不思議な動画を見つけた、猫とキュウリだ、猫が気付かぬようにこっそりと近くに忍ばせたキュウリに気付いた猫が驚くという動画なのだが、猫は何故キュウリに驚くのだろう。
「うわっ」という程度のものから文字通りに腰を抜かすほど飛び上がって驚く猫もいる、飼い主や撮影者が驚くのをわかっていてイタズラでキュウリをそっと置いているのも可笑しい、猫にとっては悪趣味なドッキリだろうけれど。
キュウリの艶のある深緑のあの色せいだろうか、太ったヘビを思わせる長くてずんぐりとした形状か、その両方か、とにかく見ているこちらが驚くほどの反応を見せる、もちろん世の中にはキュウリなど意に介さず跨いで行く猫だっているだろうが、この動画の猫らはそうではない。
・・・まあ、動画の最後に登場した猫は結局キュウリを旨そうに食っていたけれど。
バナナを嫌がる猫の動画も見つけた、ソファーでくつろいでいる猫の傍にそっとバナナを置く人のイタズラは中学生並みではあるが、とにかくこの猫は訝しげバナナを眺め、これは何なのだと考え、そして戸惑っていた。
私らもきっとそうに違いない、たとえばこうやってPCに向かいテキストの編集をしていて、ほっと一段落ついたところで何気なく足元を見た時に見知らぬ物体がゴロリと転がっていればさぞびっくりするだろうと思う。
そういえば就職が決まって中学時代の元担任のお宅へ挨拶に伺った時、そこで飼われている猫が皿の上に置かれたぼた餅に伏せてあった蓋代わりのお椀をとった時の顔、それもまた「うわっ」であった、白い皿の上のお椀をとると小豆色のぼた餅が出てきたのだから驚いたのだろう、目を細めて臭いものにでも出くわしたかのように後ずさりし嫌そうな顔をしていた。
キュウリの場合は人の手でお椀をとるという要素が無く、振り返るか辺りを見回すという己の行動のみで傍にある（いる）のを発見したせいで驚きが大きいのかもしれない。
猫が驚いた時の飛び上がりようはまさにバネである、助走なしであれだけ飛び上がれるのは凄いなと思う、そして、猫にそんなイタズラをしてしまう人間には困ったものである。
・・・と、そんな動画を笑って楽しんでおきながら言うのもなんなのだが（笑）。
ああ、猫は可愛い。
