2016年4月19日火曜日

需要と供給

早朝、仕事へ向かう途中で時々立ち寄る24時間営業のスーパーへ塩素系漂白剤2本を買おうと入った、店内ではその時間帯だと普通に目にしている店員さんらの品出しの光景がいつもと違ってパン売り場では行われていなかった、棚がガラリとして寂しい、今日はまだ作業が始まっていないのかと思ったら棚のあちこちに張り紙があるではないか、内容は熊本の震災の影響で安定した商品入荷が難しくなっているという旨の詫び文であった。

いつものように潤沢に棚が埋まるのはいつなのか、今朝の段階ではその目処はたっていないとのこと。

他には何か影響を受けている商品はあるのだろうかとザッと店内を見てまわったところ、気が付いたのは1.5Lサイズの炭酸飲料やカップ麺、そして3個パックの納豆なども入っていないようだった。

そして仕事も終わって帰宅後に買い物に出掛けたいつものディスカウントストア、ここも当たり前のように同じ一角を陣取って大量に売られていた某メーカーの食パンが全て別メーカーのものに入れ替わっていた、値段も若干高くなっていたようだ、店員さんに確認したわけではないがいつもの仕入れができないので急遽別メーカーのものを仕入れたのではないかと思う。

様々な事情で商品の供給が極端に落ち込んでいるのだろう、そのせいで品薄となっている。

そして、ペットボトル入りの水やお茶も売り切れ状態で、次いでビニール袋、割り箸、紙コップなどもかなり少ない状態、それぞれの棚には空きが目立って寂しい、水やお茶は入荷していないのかと店員に訊いたところ普段通りに入ってはいるのだが、次から次へと品出しをしても片っ端から買われてしまうので棚がガラリとしているのだという。

こちらは震災に備えようと過度な需要で商品が足りていないのではないか、そのせいで品薄となっている。

その震災への備えでの買い物だろうか、ズラリと並ぶレジのうち、私が順番待ちをしている隣のレジではカート5台とカゴ8個に山積みになっている品々を買う自営業には見えぬ男4人組の支払い額が聞こえた、すぐ隣なので店員が告げる金額が余裕で聞こえてくるのだ。

「96,752円です」。

何ケースもの水やお茶、そして箱単位のウェットティッシュに紙コップに缶詰とレトルト食品、それと何故だかカゴ6個分もの大根と2個分の新玉ねぎ、他にもなんだかんだと相当な量で中国からの爆買いツアーのようだ。

そして支払い時には決して忘れてはいけない「領収書ください」、支払いが終わった後にサッカー台で袋に詰めたり箱にバンドをかけたりしているのだが皆が一様に不慣れなのが一目で分かる、ああでもないこうでもないと4人がかりで大変そうだった、もちろん車で来ているのだろうけれど、駐車場まで持って行き、そして車に積んで無事に帰れたのだろうか。

・・・などと要らぬ心配をしてみたりもする。

テレビやラジオで見聞きする震災関連のニュース以外でも、こういった場面での影響を目の当たりにするとその深刻さが一層身に沁みる。