仕事の帰りに通りかかった自宅近くにあるアパート、表にパトカーが停まっていたらしい、うちの自宅から歩いてすぐの場所にある2階建てのアパートだ、何事だろうと思っていたら1階に住む住人が部屋で亡くなっていたそうだ。
死後数日経っていて発見したのは隣の住人、何日にも渡って夜中ですらテレビの音がボソボソと聞こえるのが気になって苦情を言おうと訪れたが反応が無く、異臭がする上にハエが多いことに「もしや・・・」と思ってベランダ側の窓から覗けば倒れているのが見えたのだと言う。
どんな人だったのかと思っていたら名前は知らず話したこともないが近所の公園で500mlの紙パック入りの飲み物片手にパンを食べているのを何度か見たことのある初老の男性だった、そういえばここしばらくは見掛けなかった、天気が悪いせいで表に出てきていないのだろうとは思っていたのだが。
なんとも痛ましいことである、どこか体の調子が悪かったのだろうか、誰にも知られず部屋で亡くなっていたのを思うとたまらない気持ちになる、体に何か異変を感じつつもどうすることもできず、死を覚悟したのはほんの一瞬か、もっと長かったのか、どちらにせよさぞ怖かっただろうと思う。
死の間際から発見されるまで側に居たのは喋り続けるテレビだけだったとは・・・。
私は先月、まさにこういった場合に備えて友人と合鍵を交換した（2015年6月23日のブログ）、今日発見されたその人にもそういう約束を交わす相手がいたならどうだっただろうと思う、命が助からないことに変わりはないだろうけれど、我が身が傷む事態には至らずに済んだかもしれない、そもそもご家族はいないのだろうか・・・などと考えてしまう。
こういった場合は警察もいろいろと調べなくてはならないのだろう、それが済めば特殊清掃が始まり部屋は空っぽになるのだろう。
ふと、我が身の最期を思ってしまう、私はどんな最期を迎えるのだろうか。
どうか今日発見されたかたが安らかに永眠されますように、生きていた時の辛いことは全て忘れて心安らかに、どうか、どうか。
