2016年5月5日木曜日

匿名と本音

私のこのブログを毎回欠かさず見てくれているという人がいる、その人も別所で主に食べ歩き日記を載せるブロガーさんだ。

そのブロガーさんは悩みを抱えている、かなり前から匿名によるコメントが中傷そのものでブログの更新に気が乗らないと言うのだ。

たとえば、ただ単に「ブログの内容がつまらない」や「面白くない」などといったものならば中傷ではなく感想なのだろうから公開するなり無視するなりで済むのだが、もっと踏み込んでブログの文面からして知能がどうだとか、食べ物ばかりで健康面に大きな問題が幾つもあるはずだといった妄想からの断定、或いはブロガーさんのハンドルの頭に「加齢臭」などと一言を足して「こんにちわ、加齢臭○○さん」(○の数はブロガーさんの実際のハンドルの文字数とは比例しない)といったものである。

管理者の承認を得たコメントだけを公開するようにしたほうがいいと言ったものの、まだ非公開の段階でも読むとぎょっとするコメントが届くのは正直なところ辛いという、もちろん、そういったコメントは公開することなく削除するので他の人らの目に触れることはない。

ただ、匿名ではあっても文体から身近な人によるコメントではないかと疑っているそうだ、そう思うに至ったのは改行の癖や「こんにちは」を「こんにちわ」と書いたり、文章の末尾に付けられる「?」の使い方が独特であったり、「しつこい」を「ひつこい」と書く点だそうだ。

何より、ブログの管理者にしか見えぬがコメントの投稿時に記録される利用ブロバイダの情報がKさんのものと同じであること、IPアドレスは変わっているがプロバイダは同じなのである。

「あれはまず間違いなくKさんだろう」とブロガーさんは言う、Kさんは気さくな人でLINEでいつもメッセージを交わしている仲らしい。

匿名であることはネットで悪意を振りかざすには都合の良い環境であることに間違いはない。

なので余計にブロガーさんは悩んでいる、何か気に食わぬことがあれば直に言って欲しいと思っている、だが、匿名のそれがKさんだという確たる証拠も無いので言い出せないでいる。

明後日はKさんも参加しての飲み会らしい、ブロガーさんは複雑な思いのようだ。