2016年5月14日土曜日

見当付かずの期間と費用


午前中、仕事で使う野菜を任せている業者さんから熊本の話をいろいろ聞いた、主に農産物についての話だったが、そこから離れて熊本城の話も聞いた。

激しい揺れで瓦が落ちて石垣が崩れたことはニュースで見て知っているが、その後の数えきれないほどの余震で石垣は更に脆くなり崩れ続けているのだと言う、崩落を止めようにも現代建築のビルではないのでどこからどう手を付けて良いのかはっきりわからないでこれといった決め手がないらしい。

しかも、余震が今すぐに治まって修復のためのプロジェクトを立ち上げたとしても、元の石垣に戻すには石の並びから再現しなくてはならず、また、正しく再現しないと元のようには組めないので、過去に撮った画像やビデオの映像を参考に石の並びを把握するところから始める必要があるとか。

まさにパズルである。

それは相当難しい作業になることなど素人の私にですら容易く想像できる、様々な技術を持った幾つもの企業が手を組んで、行政が上手に舵取りをしなくては成し得ないレベルで、そこにかかる費用は「相当なもの」と言う以外に方法が無いのだ。

そして期間、私はてっきり5年くらいはかかるだろうと思っていたのだが、20年以上は必要だという意見も多いというではないか。

5年後ならば私も修復の終わった熊本城を目にすることはできるだろう、10年後でもたぶん大丈夫だと思う、だが、20年後となると自信がない、まあ、それでも美しい熊本城を後世に残すためには代を継いでもやり遂げなくてはならないのだけれど。

最初の地震で見たライブカメラからの映像で瓦などが崩落した際の土埃なのか熊本城から煙のようなものが立ち上っていたのを見てショックを受けたが、今日のその話を聞いて更にショックを受けた、熊本城は元の美しい城に戻れるのだろうか。

冒頭の2枚の画像はある暑い夏の日に撮った熊本城の画像で、35度を超えて汗が滴る本当に暑い夏の日だった。

こんなに美しい城があって熊本は幸せだなと思ったものである。