2015年6月19日金曜日
臭い花
毎年この時期になると漂ってくる独特な匂いがある、風に乗って窓から入ってくるのだ、実家ではなくそこから少し離れた私の自宅でのこと、近所の木に花が咲き始めた。
ネズミモチそっくりの木で「トウネズミモチ」という、今年は少し遅目の開花のようだ、雨が降っていると咲かないが、晴れ間が出てきたところでいきなり咲き出した、タイミングをうかがっていたのだろう。
そう、今年は開花が遅い、きっと気温が低めのせいではなかろうか、実家の姉などはいつまで経っても長袖(薄手のやつだが)が手放せないと言っていた、寝る時はひんやりするので掛け布団も使っているらしい、冷え性なのか? こっちは聞いただけで汗が噴き出しそうになる。
まあ、なんだか涼しいなと思う日も確かにあるが。
一昨年など今頃は地球はどうなってしまったのだと思うくらいの暑さだったような・・・。
閑話休題。
トウネズミモチの木は匂いもさることながら虫がわんさとやって来る、これでもかと言うほど寄ってくるのだ、コガネムシやハナムグリの仲間があちこちにたかり、ハチの仲間も飛び回っている、虫が嫌いな人にはさぞおぞましい光景だろう。
コガネムシに食害を受けて葉が穴だらけになっても、誰かに無造作な剪定をされてガチャガチャになっても枯れる気配など全く無い、丈夫な木だなと思う。
秋の終わり頃に名前の由来にもなっている楕円形の黒い実をつける、これがネズミの糞に似ているらしい、汚い例えである。
漢方で使うらしいが個人的に何かに利用したことはない。
ところで、ネズミモチとそっくりだと最初のほうで書いたが、簡単な見分け方は葉を透かしてみると、ネズミモチは葉脈が見えないが、トウネズミモチはくっきりと透けて見えるのだ。
なんと平成17年に要注意外来生物に指定されている、この丈夫さなのであちこちに拡がってしまうからか、それならば今は庭木などで選ばれることもあまりないのかもしれない、まあ、匂いがこれなので庭木に選ぶ人は少ないかもしれないが。