ゲイでジムに通う人はそれなりにいる、ジム通いとまではいかずとも自宅でダンベルを使ったトレーニングなどを実践している人も意外にいる、貯金ならぬ「貯筋」で体の機能を維持しようという目的と見た目の良さを求めてのことである。
それをナルシストだと笑う人もいるが私は着衣や持ち歩く小物に拘るのと同じで装いを整える一環なのだと思っている、当然肯定派だ。
ジム通いには費用がかかる、行き帰りの交通費と会費だ、施設を利用する時間帯などのプランにもよるのだろうが月額でそこそこの額となることもある。
私の友人が体を鍛えて体重が2.4kgも増えた人がいる、体脂肪率は下がったが腕回りと脚が太くなったのを実感すると本人は言う。
そう、確かに腕は太くなった、見慣れたシャツ姿の上腕部が張っている、つまりは太くなったのだ、脚については分からない。
だが、友人はジム通いをしたのでも自宅でのトレーニングを実践したわけでもない、宵の内に2時間だけアルバイトをしているのだ、箱詰めされた部位別の食肉を出荷するというもので、1箱の重さは軽いもので10kg、重いものは30kgほどらしい、それをパレット上にきっちり積み上げては所定の位置へハンドリフトで移動するという作業なのだ。
最初の数日は筋肉痛でまともに歩けないほどだったが体が鍛えられるときつさは消え、しかも2時間分の時給が稼げるのだ、シフト制の勤務日数にもよるのだが月にすれば交通費込みで4万円台半ばになるという。
まさに一石二鳥。
私は体が鍛えられる仕事として酒の配達や食品製造の工場、宅配業の仕分け作業などがあると思っている、他にもたくさんあるけれどパッと頭に浮かぶのはそれら。
友人は食品製造の工場・・・とは少し違うが食品を扱う現場で筋肉がついたのだ、まあ、体を鍛えるのが目的ではなくちょっとした収入アップが目的だったのだろうけれど。
腕回りの太くなった友人、やっぱり男はある程度以上の筋肉がついていたほうが断然格好いいなと思う。