2018年3月6日火曜日

保護仲間

今日の福岡は午前中こそ小雨でも降りそうな怪しい曇り空だったが仕事を終えた午後はちゃんと晴れていてくれた、早朝とは違って乾いた風が心地よかったので久々に元実家町内を経由して帰ることにした、それに、少し遠回りになるが随分と歩数も稼げて余裕で1万歩をクリアできる(2017年12月21日のブログ)。

天神から那珂川を渡る手前の須崎公園、ベンチに中年男が3人座っていた、こちらから見て一番手前=正面から見た左端でタバコをふかしている男は知り合って20年近く経つ人だった、当時の有料パソコン通信サービス「NIFTY-Serve」の中に設けられたゲイ向けのフォーラムで計画された福岡花見オフ会が初見である、だがそれほど親しくなったわけではない、何かの機会に顔を合わせると挨拶の後に少し話をする程度なのだ。

それにしても20年も前のパソコン通信か、懐かしい・・・いや、それはさておき、一体平日の昼間に何をしているのだろうと思ったが他2人のお連れさんがいるので知らぬ顔をして歩いていると向こうから声を掛けてきた。

後ろのベンチでこちらを見ている2人の男の視線も気になるが、こんな昼間から何をしているのだと訊けば先程までスロットをしていたのだが、これから皆で何をしようかと話し合っていたところだと言う、近くの温泉に行こうか、知り合いの焼き肉屋に行こうか、どうしようかと。

後ろの2人は同僚さんかと訊けば保護仲間だと言った、保護仲間とは同じく生活保護を受けている仲間のことだった、私はてっきり働いているとばかり思っていたので少なからず驚いた、病気か怪我かと訊けば病気で半年ほど寝てばかりの生活でいろいろと苦しかったと言うではないか。

それは大変だったとは思うが今は通院だけで特に寝込むこともなく暮らしているという、元の仕事に戻るのかと思ったら当分は生活保護で暮らして行くらしい。

体調が元に戻るまではそれもいいかもしれぬと思ったら少し違っていた、あくせく働かなくてもいいかなと思うようになったそうで、医療費もかからず、健康保険料の心配も要らず、贅沢さえしなければ充分やっていけるからだときっぱり言い切った。

いや、それは違うのではないかと指摘すると「法律違反じゃないよ、みんなやってるし」と後ろの保護仲間をチラリと見た、ああ、働いた人が収めた税金はこういう使い方もされるのだ。

長く話していると私まで保護仲間だと思われそうだったので話を切り上げてその場から離れた。

どうしても働けぬほど弱っているわけでないが仕事は探さず、それでも毎月初めにお金が振り込まれ、スロットで遊び、タバコをふかしながら温泉か焼き肉かで迷っているのか。

いつだったかニュースで見た生活保護も受けずに餓死をしてしまった親子の件がチラリと頭をよぎる。

本当に必要としている人にこその生活保護であって欲しい、働けずに困っている時はしっかりと受けるべきだと思うが、働けるようになったのならば生活保護を終え自力で生活をして欲しいなと思う。