2018年3月21日水曜日

石の上にも三年

案の定複数の項目で異常が見つかったもののなんとか雇入れ時の健康診断もクリアして働き始めた友人(2017年12月8日のブログ)、だが、作業上の細かい決まりが多くなかなか覚えられずに仕事がやりこなせないという。

それに加えて容姿に似合わず高めの声と優しい仕草から「あら、そうなの?」などと女性っぽい口調をマネされたりでからかわれることもあるという。

朝が憂鬱で仕事場に行くのが楽しくなく、仕事選びを間違ったかもしれないと思っているらしい、はっきりとは言わぬが辞めたそうである、そう思うのは仕事についての話に「人の入れ替わりが激しい」や「1週間で辞めた人もいる」といった他の人のことについてではあるが辞めようとする側へ傾く気持ちが表れているからである。

どんな仕事も慣れるまでは大変だと思う、私もそうだったし、他の人たちもそうだろう、同じことを教わるにしてもすんなり頭に入る仕事もあれば、よく理解できないものもある、教える側そのものも同じ内容の仕事を教えるにしても順を追って理解しやすい教え方をする人と断片的で何がどうなっているのか分かり難い教え方をする人もいる、特に「何故そうなのか」が理解できないと前へ進めないタイプの人に「ああいう場合はこれで、こういう場合はこれ」といった「何故」の部分を伝えないと覚えるのには時間がかかる。

ポンとマニュアル1冊を手渡せば誰でも翌週にはスペシャリストというわけにはいかない。

「石の上にも三年」という諺がある、最初は辛くても辛抱して続けていると状態は良くなるというもので仕事に関してはよく言われる諺だ、私が社会に出て働き始めた時も上司がそう言って新入社員を迎え入れてくれた、その時は特に意識することなく聞いてはいたが、その諺をまず選んだ上司の思いはすぐに分った、ミスばかりだし先輩社員には邪魔にされるしで仕事が嫌になったのだ、上司は多くの新入社員がすぐにつまずくのを知っていたからの諺というわけだ。

まあ、私はなんとしても稼がなくてはならなかったので我慢するしかなかったけれど。

石の上にも三年か・・・、辛い時期を乗り越えた先に存分に活躍できる日があれば良いのだが、全てがそうなるとは思えない、場合によっては早々に見切りをつけて別環境を探したほうが良い時だってあるのではないか。

難しいのはその見極め、辞めたいという自分に甘くするのではなく客観的に判断するというのは難しいことだと思う。

さて、友人はどうするのだろう、続けるか、辞めるか、いずれにせよ選択を誤ったとしてもこの世の終わりではない、後悔はするかもしれぬがまた新しい道を探して進めばいいし、そうするしかない。