2018年3月24日土曜日

いまだにこれを超えるアニメには会えず

明日はあまり機会のない日曜の休日、普段平日に休んでばかりいると日曜の休日に街へ出た時の周りの年代や服装がなんとなく違っているのが妙に新鮮でなんだか楽しかったりする、平日ならばやや年齢高めのスーツ姿が目立つのだが、休日だと10代の割合も増えて服装が華やかになり耳に入ってくる笑い声も若く軽やかで明るい。

つまりは今夜は休前日の夜となる、しかも土曜日なので飲みにでも出掛ければ賑やかで楽しいだろう、だが、Netflixで見始めた映画が途中で止められずに最後まで観てしまい、ブログを更新し終えたらしばらくは別のドラマで楽しもうかと思っている。

そんな出掛ける気分を奪い去った映画は1988年のアニメ「AKIRA」だ、あまりにも有名である程度の年代以上でSF好きならば間違いなく知らぬ人のほうが少ないだろう、日本のみならず海外にも熱狂的なファンもいるらしい。

私はこの映画を劇場で観たわけではない、レンタルビデオでだ、DVDではない、テープ式のVHSビデオで、そのくらい昔である。

2時間を超える大作だが退屈するなど一切なく、物語と映像の流れに飲み込まれるが如くあっというまに観終えたのだった、そして今日も再生をクリックした後は音を大きめにしようと1回操作しただけのPCには触らず仕舞いで最後まで観てしまったのだ。

都市のスケール感や路地に漂う安食堂の匂い、空を切るように走るバイクの疾走感、光が当たらぬ側がしっかりと陰に沈む当たり前のままを描写するリアリティ、そして導入部から徐々に集束する物語の展開、各キャラクタの個性、もうどれをとっても素晴らしいの一言に尽きる、これが上映されてから30年が経つのだが、私に限って言えばいまだにこのAKIRAを超えるアニメとは出会えていない。

もちろん好みに合わない人はいるだろう、どんなものにもアンチはいるし、いて当たり前なのだ。

SFアニメでいえばアップルシードや攻殻機動隊も素晴らしいし面白いのだが、AKIRAには敵わないでいる。

たとえば平成生まれの若い人がこの映画を初めて観たとすればその目にはどう映るだろうか、レトロな雰囲気を漂わせつつも尖鋭的な演出を斬新と取るか、逆に無茶だと取るか、その点だけでも興味が湧く。

いつかはこの映画も更に古くなりクラシック映画のうちに入るかもしれぬが、時代は変われどこのアニメ映画の面白さは変わらない、作画から音楽まで細かく手の込んだ作りは比類なきもの、本当に素晴らしいと思う。

余談だが、車やバイクにはほとんど興味のない私でも、劇中の金田が乗るバイクがとてもかっこよく思え、生まれて初めて「あんなバイクに乗りたいな」と思わせてくれた映画だったりもする、ああ懐かしや。