前々から各年代向けの衣類を売る某店の服のサイズが妙に小さくなったと嘆く友人がいる、デザインはともかく安くて着やすいものが多く部屋着には最適だったのにと残念がっていた。
今日の午後にその友人とスタバでのんびりしているとその話がまた出たので、ではどれくらい小さいのかと以前は普通に着られたというXLサイズを一緒に見てみることにした、たとえ以前のXLサイズを知らずとも一般的なそのサイズくらい把握しているので目の前で広げてみれば分かるはず。
スタバから歩いて10分弱、手に取ったのはニット、広げてみると・・・確かに小さめである、小さいというよりは細い、着丈はそれほど短いとは感じないが細いので腹が出ている友人が着ると結果的に短くなってしまうだろう。
・・・というのを読んでパッと理解できるのは腹の出た人なのかもしれない。
店内には女性客が多かった、そこに1人薄いブラウンのサングラスとどう見ても金髪に近いウェーブのかかったカツラな女性がいてピンクと黒の派手な色の服を来て目立っていた、格好は若そうで派手だが口元はそれなりに老けている、そして子連れのようだった。
その子供が色の違う2枚の服を手に走り回っているのだ、母親であろうその派手な女性は「○○ちゃん!」と窘めているのだが全く言うことをきかない、1人の店員が「走っちゃだめよ〜」と捕まえようとしたが子供は店員の腕をスルリとかわして騒いでいる。
「もう! ○○ちゃん!」と女性が言うと子供はそのまま店の外に文字にすると「アッキャキャキャ!」と書いてしまいそうな奇妙な笑い声をあげながら走り去ってしまった、「すみません! 連れてきますから!」と女性は焦って子供を追って行った。
店員も客も苦笑である、やっと静かになった店内で私と友人は別の服を手に取ってこれはそれほど小さくないだの、これは袖が長くないかなど弄り回して楽しんでいた。
あれやこれやと見て回って気付くと2人の店員が通路に立って辺りを見回していた、そうか、あの女性が戻って来ないのだ、子供を追って出て行ってから10分近くは経つ、子供は店内の服を手にしたまま走り去ったではないか。
私たちはそこで店を出たのでその後どうなったのかは分からない、女性は戻ってきたのかもしれないし、戻ってこなかったのかもしれない。
店を離れて歩く間に友人が「いろいろ凄かったね」と笑った。
うん、凄いのだ。