昨晩からの雨が降り止まない、総雨量ではこの時期としてはまとまった量になったようだった、休日の今日は友人たちと十日恵比寿神社の大祭にでも行こうかと話していたのだが、この雨なのでそれはカットしその後の予定だった近所の銭湯のみへ行った。
震えるほど寒ければ温まりたくて客は多かったのかもしれないが昼過ぎという時間帯のせいもあって少なめでゆったりと過ごせた、温度の違う湯に交互に浸ったりで充分に楽しめた。
体を洗っていると若い5人組がドヤドヤと入ってきた、話し声が騒々しいなと思いつつ体を洗っていると「先に流せ!」と大きな声、驚いて見ると湯に浸っていた私より少し年上そうな男性が5人組を怒鳴りつけたのだった。
5人組が「かけ湯」もせずに湯に入ろうとしたのだ。
ううむ、それは汚い、かけ湯の目的は体を湯の温度に馴染ませてヒートショックを回避する目的があるのだが、もうひとつ、局部の汚れを先に流してから皆の入る湯に浸るという衛生上のルールでもある、それをせずに入ろうとしたので叱られたというわけだ。
ところが、5人組は不満だったらしく一旦退場したが店員を連れて戻ってきた、店にクレームをつけたのだろう、私に言わせれば単なる逆ギレである、見ていて不愉快なので何事なのかを詳しく把握しようとする店員に私からも状況を説明し、そこへ友人たちも加わった。
5人組はあっさり劣勢となって黙るしかなかったが、怒ってしまったのかそのうち2人は帰ってしまい、残る3人は別人のようにおとなしく静かに体を洗ったりで湯に浸っていた。
そういえば、いつだったかNHKの番組「ドキュメント72」で青森の安い共同温泉を取り上げた回があった、番組の終わり掛けに常連客による手書きの注意文に「入浴前には必ず尻と金玉は洗うこと」と書かれていた紙が画面に映り、丁寧なことに尻と金玉は赤文字で、しかもフリガナまで振ってあったのを思い出した。
私はそれを見て大笑いしたのだが、ほら、誰もが使える銭湯や温泉では皆が使うからこそそういうことなのだ。
もう一度書くが、かけ湯はヒートショック回避と共に、局部の汚れを落として湯を清潔に保つためのもの、寒いからと慌ててドボンするのではなく、まずは安全とマナーに留意しなくては。