2017年1月7日土曜日

野暮な指摘

こんなに降るのかと呟きたくなるほどの雨になった夜に飲みに出かけた、やはり休前日の夜は弱いながらも酒が楽しい。

開店時間を少し過ぎた頃なので客も少ないだろうと入ってみると・・・2人連れがいるだけで本当に少なかった、まあ、裾が濡れそうなほど降る雨のせいもあるのだろうけれど。

カウンター席に座った、ひとつ空けてお初の店だと言うその2人と話をしつつ飲んでいると前回と同じく素面の顔馴染み(2015年9月18日のブログ)が入ってきた、今日はリネンではないがダークカラーのジャケットを着ていたので今日も「ジャケット君」だ。

2人のうちパーカーを着ていた片方が「このアプリやっているなら繋がりませんか?」とスマホの画面を見せてきた、いや、私はそれはやってないのだと答えたが、どんな自己紹介を書いているのだと訊けば読んでくれた、とても短いものだった。

このやりとりを離れた席で聞いていたジャケット君が「自分で自分のことを『人見知り』なんて言わないものだよ、本来子供に対しての言葉だし」と口を挟んできた、パーカー君は「はあ・・・」とボソリ、「そういうのって『引っ込み思案』って言うんだよ、何かと弱っちい人の事ね」とまたもやジャケット君、うるさくなってきたのでそっちで静かに飲んでろと言うと黙ってはいたが。

やはりこの人は遠慮せずにものを言う。

どれくらいの後か、しばらくして「ねえ、そこのおふたりさん・・・」と会話に割り込もうとしたところでマスターが「いいから○○ちゃん大人しくしてて! また出入り禁止にするよ?」と止めた。

出入り禁止? ・・・ジェケット君は出入り禁止になっていた期間があるのか、知らなかった、そして可笑しくなって笑った、ジャケット君は憮然としていた。

ああ、あれこれ周りの客にうるさくするので納得できる。

店も混み始めたところで私は勘定を済ませて店を出た、弱くなってくれたかと期待していたが雨脚は変わらず、傘をさして歩き始めたところで先程の2人も店を出てきた、タクシーで5分ほどの場所にいつも行く店があるので一緒にどうかと誘ってくれたが、私は部屋でゆっくりしたかったのでそこで別れて車を拾って帰宅した。

車中で出入り禁止になっていたというジャケット君を思い出してまた可笑しくなった、それが解けたのはいつだろう? ちゃんと詫びたのでお許しが出たのだろうけれど。

遠慮無しに言ってくれる人は気の置けぬ仲では時に有り難くも、お初の人とでは諍いのきっかけになってしまうことも多い、意図的に攻撃するのではないのなら、言葉の誤りを正すにしろ刺々しい口調は避け、言葉を選びつつ量を少なめに、しかもオブラードに包んで、ほんのりとした白湯を添えてコクリと飲んでもらおうではないか。

まあ、飲み屋の雑談で別の客の言葉の誤りなど正しい言葉に脳内変換をし、何食わぬ顔で聞き流すのが普通だとは思うが。

もちろん私もそうしている。