2018年6月23日土曜日

その雲アカクラゲの如く

仕事も休みだった今日は雨の午前中こそ部屋にいたが日差しも出た午後は買い物がてら近所を少し歩いてみた、ここのところ暇な時間帯に雨が降るので日頃の歩数を稼げなかったので機会があれば歩くようにしてもいた。

西に傾き始めた日差しの熱を肩に感じながら歩いていると以前はビデオのレンタルショップだったが今はコンビニとなっている場所(2017年8月20日のブログ)のあたりで前方の空を布を垂らすように空と地表を結ぶ白い筋がゆっくりと移動しているのを発見した。

向こう側が微妙に透けて見えているが、その筋に続く右側は天と地の境の区別などつかぬ鉛色の壁となっていた。

雨だ、積乱雲からの強い雨だ、それが明瞭な境を作っていたのである、まるでアカクラゲが触手を垂らして漂うが如く西から東へと移動していた。

パッと光る雷からの腹に響くような音、そして冷たい風とみるみるうちに暗くなる周辺、雨に濡れぬよう近くのマンションのエントランス部分に走り込むのとほぼ同時にアスファルトを打つ雨粒がバチンと音を立てて落ちて来た。

パラパラなどではない、大粒の雨なので「パチン」を越えた「バチン」なのである、そして続く「ゾー」、「ザー」では足りぬ低い音だ、この雨は実に激しかった。

10分もすれば収まるだろうという予想は外れて40分ほど降り続いた、その間私はそこにずっといたのだ、流れ行く先のない水はさっきまで歩いていた通りを浅く冠水させた、どこからか溢れてきた水ではないので透明できれいではあったが人々の靴を水浸しにしていた。

そんな光景を見ていたマンションのエントランスへと走り込んで来る人たちが他に数人いたが降り始めてからなので髪や服から水が滴るほど濡れていた、とてもハンカチなどでは足りないくらいに。

いったいどれくらいの雨量だったのだろう、雨は降り始めと逆方向からの強い風を吹かせて降り止んだのだった、薄っすらと日差しが戻り、通りの水が引くのを待って自宅へと戻ったのだ。

アカクラゲの触手のように見えた前衛の雨筋は、背後に強烈な降雨を連れてなおも東へと進んだはず、私がそんな雨に遭遇した付近に降った分は近くの川へと轟々と音をたてて流れ込み水位を思い切り上げた。

休日の午後のできごとである、天気の急変にはご用心を。>皆様