いつ頃からだろうか、背中に大きめのリュックを背負っている人をよく見掛ける、いや、英語式にバックパックと呼ぶのだろうか、数年前から目立ってきたのは流行からなのか、だとしても数年経てば廃れていそうなのだがよく見掛けるのは便利に使っているからであろう。
色や形、大きさから素材も様々ではあるが、なかなかに大きいということと若い人が使っているという点では共通している、昼間の移動に荷物をまとめて背負えるのなら両手が使えて便利であろう、重さの負担も手に提げるよりはずっと小さい、そういう意味では確かに有用だと思う。
不思議なのは深夜に背負っている人だ、昼間の活動がそのまま深夜に及んだのでバックパックを背負っているという人もいるだろうが、そうではなく夜更けの外出時にわざわざ大きなそれを背負うという人もいるらしい。
そしてなんとハッテン場に来る人もいるというではないか、いや、バックパックを背負ってハッテン場に来てはいけないわけではないが、ちょっとした飲み代くらいを入れた財布ひとつをポケットに入れて身軽にすれば楽だろうにとは思う。
もちろん、各種グッズで楽しむという場合などはバックパックは持ち運びに便利だろうけれど。
そう、半パンの君も、スリムフィットなデニムの君も、その重そうな背中その中には何が入っているのだ?
実は私の友人が飲み屋で20代の人に「なぜそんなものを背負っているのだ? 中に何が入っているの?」と訊いたらしい、友人は私と同じ疑問を抱いていたのだ、それに対する回答は「おじさんには関係ないものが入っているの」というものだったらしい。
訊かなければよかったと友人は言った、うん、確かに、余計なことは詮索しないほうが良いのだ。
・・・とはいえ、ずしりと重そうなその中には何が入っているのだろう、謎である。