寒さが遅いと言われるこの冬でもさすがに夕方になると気温が急に下がってくる、晴れた日は昼間が暖かだったせいでなおのことそう感じる、こんな日は内陸部だと夜は放射冷却が進んで底冷えするのだろう。
夕方の買い物帰り、傾き始めると早い日差しでまだ明るい西の空に目をやるとビルに隠れた太陽本体から少し離れた場所の空が虹色に明るいではないか、幻日である。
なかなか目にする機会もないのでスマホでパチリ、図らずも同じフレーム内でカラスが2羽写ってしまったが。
自転車を停めてスマホを構えていると前からやって来た人が何を撮っているのだろうと明るい空のほうを振り返って探していた、虹色に輝く幻日の明るい部分に気がついたのだろう、その人も歩道脇に寄って束の間見上げ、そしてまたこちらへと歩き出した。
さて、カラスはどこに写っているかと言えば・・・、ビルの上の避雷針、その右側にあるちいさな2つの点のようなもの、これが飛んでいる最中のカラスなのだ。
再び自転車を走らせること数分、自宅へ着いて手を洗って買ってきたものを冷蔵庫とテーブルへ、ベランダから外を眺めると薄暗さが増し空の明るさも西側に狭くなっていた、もう幻日は消え、次に空を眺めた時は既に日没の午後5時16分を過ぎていて、ぼんやりとした薄暮が残っているだけであった。
この日暮れの早いことよ。